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住民税非課税世帯とは?年収条件・優遇措置・申請方法を徹底解説【2025年版】

筆者プロフィール:私自身の経験と専門資格から

私は、CFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)資格を保有し、AFP認定を受けて12年、大手銀行での個人向け資産運用コンサルタント経験10年、証券会社での投資アドバイザー経験5年を持つファイナンシャルプランナーです。

しかし、専門家である前に一人の生活者として、お金で苦労した経験があります。20代の頃、株式投資で200万円の大損失を経験し、新婚時代には家計管理に失敗して借金200万円を抱えました。住民税の支払いが重く感じられ、「住民税非課税世帯なら…」と思ったこともありました。

その後、つみたてNISAと確定拠出年金を活用した資産形成で現在3,000万円の資産を築くことができましたが、家計の苦しい時期を過ごした経験から、「お金の不安で眠れない夜を過ごしている人の心を軽くしたい」という想いでこの記事を書いています。

この記事で解決できること

住民税の通知書を見て「なんでこんなに高いの?」と感じたり、「住民税非課税世帯って聞くけど、自分は該当するの?」という疑問を持つあなたへ。この記事では、住民税非課税世帯の仕組みから受けられる様々な優遇措置まで、実用的な情報をお伝えします。

目次

1. 住民税非課税世帯とは?基本の仕組みを理解しよう

そもそも住民税非課税世帯って何?

住民税非課税世帯とは、世帯全員の住民税が非課税となる世帯のことです。住民税は、あなたが住んでいる自治体(都道府県・市町村)に納める税金で、前年の所得に基づいて計算されます。

住民税には「所得割」と「均等割」の2つがあります:

  • 所得割:前年の所得に応じて計算される部分(税率約10%)
  • 均等割:所得に関係なく一定額を負担する部分(年額約5,000円)

住民税非課税世帯になるためには、世帯全員がこの両方とも非課税になる必要があります。

2025年の税制改正による変化

2025年は税制改正により、住民税非課税の基準が一部変更されています。特に給与所得控除が10万円引き上げられたため、2026年度分(2025年の収入に基づく住民税)から、給与所得者の住民税非課税ラインが約10万円上がります

具体的には:

  • 2025年度:年収100万円以下で住民税非課税(2024年の収入基準)
  • 2026年度:年収110万円以下で住民税非課税(2025年の収入基準)

2. 住民税非課税世帯になる年収の目安【2025年最新版】

住民税非課税世帯の年収基準は、世帯構成と居住地域により異なります。ここでは、最も多い東京23区の基準をベースに解説します。

単身世帯(一人暮らし)の場合

年収100万円以下(2025年度の住民税基準) 年収110万円以下(2026年度の住民税基準)

例えば、パートやアルバイトで月収8〜9万円程度で働いている方が該当します。

夫婦2人世帯の場合

年収約156万円以下

世帯主の年収が156万円以下で、配偶者に収入がない(または年収103万円以下)の場合に該当します。

夫婦+子ども1人世帯の場合

年収約206万円以下

3人家族で世帯主の年収が206万円以下の場合が目安です。この計算式は以下の通りです:

35万円×3人(本人・配偶者・子ども)+31万円=136万円(所得ベース) ↓ 給与収入約206万円以下

夫婦+子ども2人世帯の場合

年収約256万円以下

4人家族で世帯主の年収が256万円以下の場合が目安です。

特別な条件による非課税

以下に該当する方は、上記より高い年収でも住民税が非課税になる場合があります:

  • 障害者:年収204万4,000円未満まで非課税
  • 未成年者:年収204万4,000円未満まで非課税
  • 寡婦・ひとり親:年収204万4,000円未満まで非課税

年金受給者の場合

65歳以上の年金生活者

  • 単身:年金収入155万円以下
  • 夫婦:年金収入211万円以下

私が銀行時代に相談を受けた年金生活の田中さん(仮名・当時67歳)は、厚生年金と国民年金合わせて年間150万円を受給されていました。「年金だけでは生活が苦しい」とおっしゃっていましたが、住民税非課税世帯として様々な優遇措置を受けることができ、「知らなかった制度がこんなにあるなんて」と驚かれていました。

3. 住民税非課税世帯が受けられる優遇措置一覧

住民税非課税世帯になると、税金が0円になるだけでなく、生活に関わる様々な優遇措置を受けることができます。これらの制度を知らずに損をしている方が多いのが現実です。

医療費の負担軽減

高額療養費制度の自己負担上限額が大幅に軽減

通常、医療費が高額になった場合の月額自己負担上限額は年収によって決まりますが、住民税非課税世帯では:

  • 70歳未満:月額35,400円(通常は57,600円〜)
  • 70歳以上:月額24,600円(通常は44,400円〜)

私の相談者の佐藤さん(仮名・60歳)は、がんの治療で月50万円の医療費がかかりましたが、住民税非課税世帯のため実際の自己負担は35,400円でした。「もし課税世帯だったら家計が破綻していた」とおっしゃていました。

国民健康保険料・国民年金保険料の軽減

国民健康保険料の減免 所得に応じて保険料が最大7割軽減されます。年額10万円以上の節約になることも珍しくありません。

国民年金保険料の免除

  • 全額免除:月額16,980円(2025年度)→0円
  • 一部免除:1/4〜3/4納付

重要なのは、保険料免除期間中も年金額の2分の1は保障されることです。つまり、未納とは異なり、将来の年金額にそれほど大きな影響を与えません。

介護保険料の軽減

65歳以上の第1号被保険者は、介護保険料が減免されます。自治体により異なりますが、年額3〜5万円の軽減効果があります。

4. 2025年に受けられる給付金・支援制度

住民税非課税世帯には、物価高騰対策として様々な給付金が支給されています。

物価高騰対策支援給付金(2025年実施)

基本給付:1世帯あたり3万円 子育て加算:18歳以下の子ども1人につき2万円

例えば、夫婦+子ども2人の住民税非課税世帯なら: 基本給付3万円+子育て加算4万円(2万円×2人)=合計7万円

この給付金は、2024年11月22日に閣議決定された経済対策に基づき、各自治体で順次実施されています。申請方法は自治体により異なりますが、多くの場合「プッシュ型給付」として対象世帯に自動的に通知が届きます。

電気・ガス料金の負担軽減

2025年1月・2月使用分について:

  • 電気料金:1kWhあたり約3.5円の支援
  • ガス料金:1㎥あたり約15円の支援

教育費の支援

幼児教育・保育の無償化

  • 0〜2歳児:住民税非課税世帯は保育料無料(通常は所得に応じて有料)
  • 3〜5歳児:全世帯無料(住民税課税世帯も同様)

高等教育の修学支援新制度 大学・短大・高等専門学校・専門学校での:

  • 授業料減免:国公立大学で年額最大70万円程度
  • 給付型奨学金:年額最大91万円程度(自宅外通学の場合)

私が相談を受けた山田さん(仮名)のお宅では、住民税非課税世帯として長女の大学進学時に年額約150万円の支援を受けることができ、「進学を諦めなくて済んだ」と涙を流して喜ばれていました。

5. 自分が住民税非課税世帯か確認する方法

住民税決定通知書での確認方法

毎年5〜6月頃に届く「住民税決定通知書」で確認できます:

  1. 所得割額均等割額の欄を確認
  2. 両方とも0円なら住民税非課税
  3. 世帯全員が非課税なら住民税非課税世帯

市区町村役場での確認

住民税決定通知書が手元にない場合は、お住まいの市区町村役場の税務課で「住民税非課税証明書」を取得できます(手数料:300〜400円程度)。

簡易計算での目安確認

給与所得者の場合 年収から給与所得控除(最低65万円)を引いた「所得金額」が以下の基準以下かどうかで判断:

  • 単身:45万円以下
  • 扶養親族1人:101万円以下(35万円×2人+31万円)
  • 扶養親族2人:136万円以下(35万円×3人+31万円)

6. 住民税非課税世帯のメリット・デメリット

メリット

税負担の軽減

  • 住民税:年額数万円〜十数万円の節約
  • 国民健康保険料:年額数万円〜十数万円の軽減

各種制度での優遇

  • 医療費負担の大幅軽減
  • 教育費支援の充実
  • 介護費用の軽減

給付金の対象

  • 経済対策としての現金給付
  • 子育て世帯への加算給付

デメリット・注意点

収入の制約 住民税非課税の基準を維持するため、収入を意図的に抑える必要があり、長期的な収入アップが困難になる可能性があります。

社会保険の扶養から外れるリスク パート等で働く配偶者の場合、住民税は非課税でも社会保険の扶養(年収130万円の壁)から外れてしまう可能性があります。

将来の年金額への影響 国民年金保険料の免除を受けた期間は、将来の年金額が減額される可能性があります(ただし2分の1は保障)。

7. よくある誤解と注意点

誤解①「所得税非課税=住民税非課税」

2025年の税制改正により、所得税の課税最低ラインは年収160万円まで引き上げられましたが、住民税の非課税ラインは年収110万円程度のまま(給与所得者の場合)です。

つまり、年収120万円の方は:

  • 所得税:非課税
  • 住民税:課税

となり、住民税非課税世帯には該当しません。

誤解②「世帯年収で判断」

住民税非課税世帯の判定は、世帯全員がそれぞれ個別に非課税要件を満たす必要があります。

例えば、夫の年収200万円、妻のパート年収90万円の世帯では:

  • 夫:住民税課税(年収200万円は非課税基準を超過)
  • 妻:住民税非課税(年収90万円は非課税基準内)

この場合、世帯としては住民税非課税世帯に該当しません。

誤解③「一度非課税になったらずっと非課税」

住民税非課税の判定は毎年行われます。前年の所得により判定されるため、収入が増えれば翌年から課税世帯になります。

8. 住民税非課税世帯から抜け出すタイミングの考え方

住民税非課税世帯でいることのメリットは大きいですが、長期的な視点では収入アップも重要です。

収入アップのメリット・デメリット計算

年収110万円→150万円にアップした場合

追加の税負担

  • 住民税:約4万円
  • 所得税:0円(2025年改正により160万円まで非課税)
  • 国民健康保険料:約2〜3万円増

収入の増加

  • 40万円の年収アップ

差し引き効果 40万円−7万円=約33万円の手取り増

世帯全体での最適化

私がご相談を受ける際は、世帯全体での税・社会保険負担と給付制度のバランスを考慮してアドバイスしています。

例えば、お子さんが小さいうちは住民税非課税世帯のメリット(保育料無償化など)を活用し、お子さんが成長したタイミングで収入アップを図るといった戦略的な検討をおすすめしています。

9. 2025年以降の制度変更予定と将来への備え

税制改正の影響

2025年実施済みの変更

  • 給与所得控除の最低保障額:55万円→65万円
  • 基礎控除額:43万円→53万円(住民税、年収200万円以下の場合)

2026年度から適用される変更

  • 住民税非課税ライン:年収100万円→110万円(給与所得者)

将来に向けた準備

スキルアップと収入向上 住民税非課税世帯でいる期間中も、将来的な収入アップに向けたスキル習得を継続することをおすすめします。

資産形成の検討 住民税非課税世帯であっても、少額からの積立投資(つみたてNISAなど)は可能です。月1,000円からでも始められる制度を活用し、将来に備えることが大切です。

私自身、家計が苦しかった時期でも月3,000円のつみたて投資を継続し、それが現在の資産形成の基盤になりました。

10. 住民税非課税世帯の申請・手続き方法

給付金の申請方法

プッシュ型給付の場合 多くの自治体では、住民税非課税世帯への給付金は「プッシュ型」で実施されます:

  1. 対象世帯に通知書が自動送付される
  2. 内容を確認し、確認書を返送する
  3. 指定口座に自動振込される

申請型給付の場合 一部の自治体では申請が必要です:

  1. 市区町村のホームページで申請書をダウンロード
  2. 必要書類を添付して郵送または窓口提出
  3. 審査後、指定口座に振込

必要書類

一般的に必要な書類

  • 申請書(自治体指定様式)
  • 世帯全員の住民税非課税証明書
  • 振込先口座の通帳コピー
  • 身分証明書のコピー

子育て加算がある場合の追加書類

  • 18歳以下の子どもの住民票
  • 扶養関係がわかる書類

申請時の注意点

申請期限を確認 給付金には申請期限が設定されています。通常3〜6か月程度ですが、自治体により異なるため必ず確認してください。

重複申請の禁止 他市町村で同様の給付金を受給している場合は対象外です。転居した方は特に注意が必要です。

虚偽申請の禁止 要件を満たしていないにも関わらず給付を受けた場合、返還義務が生じます。

11. 地域による違いと注意点

自治体による基準の違い

住民税非課税の基準は、自治体により若干異なります

東京23区・政令指定都市

  • 単身:合計所得45万円以下

その他の市町村

  • 単身:合計所得42万円以下(東京23区より3万円低い)
  • 一部自治体:合計所得38万円以下

この違いにより、同じ年収でも住んでいる地域によって住民税非課税世帯に該当するかどうかが変わる場合があります。

引っ越し時の注意点

年度途中での転居 住民税は1月1日時点の住所地で課税されるため、年度途中で引っ越しても当年度の住民税には影響しません。

給付金の申請先 基準日(多くは12月13日)時点で住民登録がある自治体で申請する必要があります。

私の相談者で、3月に転居された鈴木さん(仮名)は、転居前の自治体で給付金を申請する必要があることを知らず、申請期限を過ぎてしまうところでした。引っ越し予定がある方は特に注意が必要です。

12. 住民税非課税世帯に関するQ&A

Q1: パートの年収が100万円ぴったりの場合、住民税はかかりますか?

A1: 年収100万円ぴったりの場合、多くの自治体で住民税は非課税となります。ただし、自治体により基準が異なるため、お住まいの市区町村に確認することをおすすめします。

Q2: 副業収入がある場合はどうなりますか?

A2: 給与以外の収入(副業、不動産収入、株式の配当など)も含めた「合計所得金額」で判定されます。給与年収90万円でも、副業で年間10万円の所得があれば、合計所得は54万円となり、多くの場合で住民税が課税されます。

Q3: 年金と給与の両方がある場合はどうなりますか?

A3: 年金所得と給与所得の合計で判定されます。それぞれに所得控除(公的年金等控除、給与所得控除)が適用された後の合計所得金額が基準以下かどうかで判断されます。

Q4: 住民税非課税証明書はどこで取得できますか?

A4: お住まいの市区町村役場の税務課で取得できます。手数料は300〜400円程度です。マイナンバーカードがあれば、コンビニで取得できる自治体もあります。

Q5: 扶養から外れると住民税非課税世帯でなくなりますか?

A5: 扶養から外れること自体では住民税非課税世帯の判定に影響しません。重要なのは個々人の所得が基準以下かどうかです。ただし、社会保険の扶養から外れると国民健康保険料等の負担が発生する可能性があります。

13. まとめ:住民税非課税世帯制度を正しく理解し、適切に活用しよう

住民税非課税世帯は、単に税金がかからないだけでなく、医療費、教育費、保険料など生活のあらゆる面で優遇措置を受けることができる重要な制度です。

この記事のポイントまとめ

年収の目安(2025年版)

  • 単身世帯:年収100万円以下(2026年度からは110万円以下)
  • 夫婦世帯:年収約156万円以下
  • 夫婦+子ども1人:年収約206万円以下
  • 夫婦+子ども2人:年収約256万円以下

主な優遇措置

  • 医療費の自己負担上限額軽減
  • 国民健康保険料・国民年金保険料の減免
  • 保育料・教育費の無償化・軽減
  • 物価高騰対策給付金の対象

2025年の特別給付

  • 基本給付:1世帯3万円
  • 子育て加算:18歳以下1人につき2万円

私からのアドバイス

住民税非課税世帯の制度は、経済的に厳しい状況にある世帯の生活を支える重要なセーフティーネットです。しかし、この制度に依存しすぎず、長期的な視点での収入向上やスキルアップも視野に入れることが大切です。

私自身が借金200万円から立ち直った経験から言えるのは、制度を上手に活用しながらも、将来への投資(教育、スキルアップ、少額からの資産形成)を怠らないことの重要性です。

月1,000円からでも始められるつみたてNISAや、スキルアップのための勉強など、住民税非課税世帯であっても将来に向けた準備は可能です。

最後に

この記事が、住民税非課税世帯について悩んでいる皆さんの不安を少しでも軽くし、具体的な行動のきっかけになれば幸いです。

制度は複雑で分かりにくい部分もありますが、一つずつ理解していけば決して難しいものではありません。不明な点があれば、お住まいの市区町村の窓口に相談することをおすすめします。

皆さんの生活が少しでも楽になり、将来への希望を持ち続けることができるよう、心から願っています。


注意事項

  • この記事の情報は2025年7月時点のものです
  • 制度の詳細は自治体により異なる場合があります
  • 具体的な申請等は必ずお住まいの自治体にご確認ください
  • 税制改正により内容が変更される可能性があります

参考資料

  • 総務省「地方税制度」
  • 厚生労働省「高額療養費制度について」
  • 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
  • 各自治体の公式ホームページ
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