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投資信託の毎月分配型に潜む罠:元銀行員FPが語る真実と賢い選択肢

目次

はじめに:私が毎月分配型投資信託で失敗した話

こんにちは。ファイナンシャルプランナー(CFP資格保有)の田中と申します。現在、資産形成に悩む方々の相談に乗りながら、マネーメディアの編集を行っております。

今日お話しするのは、投資信託の「毎月分配型」について。実は、私自身がこの毎月分配型投資信託で大きな失敗を経験した一人なのです。

10年前のことでした。当時、大手銀行で個人向け資産運用のコンサルタントをしていた私は、ある日、支店に来られた70代のお客様から相談を受けました。

「田中さん、毎月お小遣いがもらえる投資信託があるって聞いたんですが、どうでしょうか?」

その方は年金だけでは生活が苦しく、少しでも毎月の収入を増やしたいとおっしゃっていました。当時の私は、毎月分配型投資信託を「安定した収入源」として捉えており、何の疑問も持たずにお勧めしてしまいました。

しかし、3年後。そのお客様の投資信託の基準価額は、当初の10,000円から7,500円まで下落していました。毎月確かに分配金は受け取っていたものの、元本が大幅に減ってしまっていたのです。

「田中さん、私のお金はどこへ行ってしまったんでしょうか?」

その時のお客様の困惑した表情は、今でも忘れることができません。そして、私自身も同じ商品に投資していたため、200万円近い損失を被ることになったのです。

この経験が、私が金融機関を退職し、本当にお客様のためになる資産運用アドバイスを提供したいと考えるきっかけとなりました。

今回の記事では、毎月分配型投資信託の仕組みと問題点を、私の実体験を交えながら詳しく解説していきます。そして、本当に長期的な資産形成に適した投資方法についても、具体的にお伝えしたいと思います。

毎月分配型投資信託とは?基本的な仕組みを理解しよう

毎月分配型投資信託の基本構造

毎月分配型投資信託とは、その名の通り「毎月分配金が支払われる投資信託」のことです。一般的な投資信託が年1回から2回程度の分配であるのに対し、毎月分配型は文字通り毎月決算を行い、分配金を投資家に支払います。

投資信託協会のデータによると、2023年12月末時点で、日本の投資信託のうち約15%が毎月分配型となっています。特に、高齢者の方々を中心に人気が高く、銀行や証券会社の窓口でよく販売されている商品です。

分配金の仕組み:普通分配金と特別分配金の違い

ここで、多くの方が誤解しやすい「分配金」の仕組みについて説明しましょう。

分配金には2種類あります:

普通分配金 投資信託の運用によって得られた利益から支払われる分配金です。これは文字通り「利益」から出ているお金なので、受け取った際には所得税と住民税(合計20.315%)がかかります。

特別分配金(元本払戻金) 投資信託の運用益では足りない場合に、投資家が預けた元本から支払われる分配金です。つまり、自分が預けたお金が戻ってきているだけなので、税金はかかりません。

私がお客様によく使う例え話があります。

「銀行口座に100万円入っているとします。そこから毎月5万円を引き出して生活費に使ったとしましょう。この5万円は『収入』でしょうか?答えは『No』ですよね。これが特別分配金の正体です。」

毎月分配型が人気な理由

なぜ毎月分配型投資信託は人気なのでしょうか?主な理由は以下の通りです:

定期的な現金収入への憧れ 特に年金生活者の方々にとって、毎月決まった日に分配金が振り込まれることは、心理的な安心感をもたらします。「投資をしているのに、毎月お小遣いがもらえる」という感覚は、確かに魅力的に感じられるでしょう。

元本が減っていることに気づきにくい 分配金を受け取ることで「儲かっている」という錯覚を持ちやすく、実際には元本が減少していることに気づきにくいという問題があります。

金融機関にとって販売しやすい 販売手数料が高く設定されていることが多く、金融機関にとって収益性の高い商品として位置づけられています。そのため、窓口での推奨度が高くなる傾向があります。

毎月分配型投資信託の7つの罠:なぜ「儲からない」のか

罠1:分配金は利益ではない(元本の取り崩しの可能性)

最も大きな誤解が、「分配金=利益」という思い込みです。

私が銀行員時代に実際に見た例をご紹介しましょう。あるお客様が1,000万円を毎月分配型投資信託に投資し、毎月10万円(年率12%)の分配金を受け取っていました。

「田中さん、年12%も利回りがあるなんて、定期預金よりずっといいですね!」

しかし、1年後に投資信託の残高を確認すると、元本は880万円まで減少していました。つまり、受け取った120万円の分配金のうち、実際の運用益は0円で、すべて元本の取り崩しだったのです。

特別分配金の実態 金融庁の調査によると、毎月分配型投資信託の分配金のうち、約70%が特別分配金(元本払戻金)となっています。つまり、分配金の大部分は投資家自身のお金が戻ってきているだけなのです。

罠2:複利効果を放棄している

投資の世界では「複利効果」が非常に重要です。アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだとも言われる複利効果ですが、毎月分配型投資信託はこの効果を大幅に減少させます。

複利効果の具体例 毎月3万円を積み立て投資する場合を考えてみましょう:

  • 分配金再投資型:20年後約1,640万円(年利5%想定)
  • 毎月分配型:20年後約1,200万円(同条件、分配金は現金で受け取り)

差額は約440万円。これが複利効果を放棄することの代償です。

罠3:高い手数料が利益を圧迫

毎月分配型投資信託は、一般的に手数料が高く設定されています。

代表的な手数料構造

  • 購入時手数料:2~3.5%
  • 信託報酬(年間):1.5~2.5%
  • 信託財産留保額:0.3~0.5%

例えば、100万円を投資した場合:

  • 購入時:3万円の手数料
  • 毎年:2万円の信託報酬
  • 売却時:3,000円の留保額

つまり、投資した瞬間に3%の損失、その後毎年2%ずつ手数料で目減りしていくのです。

罠4:税金の負担が重い

分配金には毎回税金がかかります(普通分配金の場合)。これに対し、分配金を出さない投資信託なら、売却するまで税金を繰り延べることができます。

税負担の比較例 毎年10万円の分配金を受け取る場合:

  • 毎年の税金:約2万円
  • 20年間の累計税額:約40万円

一方、分配金を出さずに20年後に売却した場合、同じ利益でも税負担は売却時の1回のみです。

罠5:基準価額の下落リスク

毎月分配を続けることで、投資信託の基準価額(1口あたりの値段)は継続的に下落する傾向があります。

私が実際に見た事例では、設定当初10,000円だった基準価額が、5年後には3,000円台まで下落したケースもありました。分配金は確かに受け取っていましたが、元本の価値は70%も減少していたのです。

罠6:販売会社の利益優先構造

なぜ金融機関は毎月分配型投資信託を積極的に販売するのでしょうか?答えは「収益性が高いから」です。

販売会社の収益構造

  • 高い販売手数料収入
  • 継続的な信託報酬収入
  • 顧客の回転売買による再購入手数料

つまり、販売会社にとって「おいしい商品」なのです。しかし、それが必ずしも投資家にとって最適とは限りません。

罠7:心理的な判断ミス

「毎月お金がもらえる」という心理的満足感が、合理的な判断を妨げる場合があります。

私のお客様の中にも、「分配金をもらっているから儲かっている」と思い込み、実際には大きな損失を抱えていることに気づかない方が多くいらっしゃいました。

実際の被害事例:私が見てきた「毎月分配型の現実」

事例1:退職金2,000万円が1,200万円に(65歳・男性)

田中さん(仮名)は、定年退職時に受け取った退職金2,000万円を、銀行窓口で勧められた毎月分配型投資信託に全額投資しました。

「毎月20万円の分配金がもらえるので、年金と合わせて生活に余裕ができます」

銀行の担当者からそう説明を受け、田中さんは安心して投資を始めました。

投資開始時の状況(2018年4月)

  • 投資元本:2,000万円
  • 予定分配金:毎月20万円(年率12%)
  • 基準価額:10,000円

5年後の状況(2023年4月)

  • 投資残高:1,200万円
  • 受取分配金総額:1,200万円
  • 基準価額:6,000円
  • 実質損失:800万円

田中さんが受け取った分配金1,200万円のうち、運用益はわずか200万円程度で、残りの1,000万円は元本の取り崩しでした。つまり、2,000万円投資して、手元に残ったのは1,200万円(現金)+1,200万円(投資残高)=2,400万円。

しかし、これは見かけ上の数字で、実際には元本2,000万円に対して400万円しか増えていません。さらに、この間のインフレを考慮すると、実質的な購買力は大幅に下落していました。

事例2:老後資金運用で大失敗(72歳・女性)

山田さん(仮名)は、夫を亡くした後、遺族年金だけでは生活が厳しく、少しでも収入を増やそうと銀行に相談に行きました。

「お母様のような方には、毎月分配型が最適ですよ。毎月お小遣いがもらえますし、元本保証ではありませんが、比較的安全な商品です」

投資開始時の状況(2019年7月)

  • 投資元本:800万円
  • 予定分配金:毎月6万円(年率9%)
  • 商品:新興国債券毎月分配型ファンド

4年後の状況(2023年7月)

  • 投資残高:420万円
  • 受取分配金総額:288万円
  • 基準価額:5,250円(47.5%下落)
  • 実質損失:約92万円

山田さんの場合、新興国通貨の大幅な下落により、基準価額が半分以下になってしまいました。「比較的安全」と説明されていたにも関わらず、実際には高リスクの商品だったのです。

現在、山田さんは生活費にも困る状況となり、私の相談室を訪れることになりました。

事例3:若い世代の失敗例(35歳・会社員)

佐藤さん(仮名)は、投資初心者でしたが、「毎月分配型なら安心」という情報をネットで見て、積立投資を始めました。

投資状況

  • 毎月5万円の積立投資
  • 期間:3年間
  • 投資総額:180万円
  • 受取分配金:約54万円

一見すると、180万円投資して54万円のリターンを得ているように見えますが、実際の投資残高は98万円まで減少していました。

つまり、180万円投資して、手元にあるのは54万円(現金)+98万円(投資残高)=152万円。実質的に28万円の損失を抱えていたのです。

なぜ金融機関は毎月分配型を勧めるのか?販売の裏側

金融機関の収益構造

私が銀行員時代に知った「販売の裏側」をお話しします。

販売手数料の実態 毎月分配型投資信託の販売手数料は、一般的に2~3.5%と高く設定されています。例えば、1,000万円の販売で35万円の手数料収入が得られます。

これに対し、インデックスファンドのような低コスト商品では、販売手数料がゼロ(ノーロード)の商品も多く、金融機関にとって収益性が低いのです。

信託報酬による継続収入 毎月分配型投資信託の信託報酬は年率1.5~2.5%程度で、このうち0.5~1%程度が販売会社に支払われます。1,000万円の残高があれば、年間5~10万円の継続収入が得られるのです。

回転売買の促進 基準価額が下落した毎月分配型投資信託を持つお客様に対し、「今度はもっと良い商品がありますよ」と別の毎月分配型商品への乗り換えを勧める営業手法もありました。これにより、再び販売手数料を得ることができるのです。

営業現場での実情

私が銀行員だった頃の営業会議では、こんな会話が日常的に交わされていました。

「今月の投信販売目標まで、あと2,000万円です。毎月分配型を中心に推進してください」

「田中さん、あなたの担当顧客で、定期預金が満期になる方はいませんか?毎月分配型への切り替えを提案してみてください」

当時の私は、これが「顧客のため」だと信じていました。しかし、今振り返ると、明らかに金融機関の収益を優先した販売方針だったと反省しています。

セールストークの問題点

金融機関でよく使われるセールストークには、以下のような問題があります:

「毎月分配金がもらえるので安心です」 → 実際には元本の取り崩しの可能性がある

「人気No.1商品です」 → 販売額が多いだけで、運用成果が優秀とは限らない

「プロが運用するので個人投資家より有利です」 → 高い手数料を考慮すると、インデックス投資に劣ることが多い

「分散投資でリスクを抑えています」 → 特定地域や特定通貨に集中している場合もある

毎月分配型以外の選択肢:本当におすすめできる投資方法

つみたてNISAを活用した長期積立投資

私が現在、最もお勧めしているのは「つみたてNISA」を活用した長期積立投資です。

つみたてNISAの特徴

  • 年間40万円まで非課税投資可能
  • 最長20年間非課税で運用
  • 金融庁が選定した低コスト商品のみ対象
  • 分配金や売却益が非課税

推奨商品例

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • 楽天・全世界株式インデックスファンド
  • SBI・V・S&P500インデックスファンド

これらの商品は、信託報酬が年率0.1~0.2%程度と非常に低く、毎月分配型と比べて大幅にコストを削減できます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

特に老後資金準備には、iDeCoが非常に有効です。

iDeCoのメリット

  • 掛金が全額所得控除
  • 運用益が非課税
  • 受取時も優遇税制あり

年収500万円の会社員が月額2万円をiDeCoで積み立てた場合、年間約4.8万円の所得税・住民税が軽減されます。これは「確実なリターン」と言えるでしょう。

債券投資という選択肢

株式投資がどうしても不安という方には、個人向け国債や社債投資をお勧めします。

個人向け国債の特徴

  • 元本保証
  • 年2回の利子支払い
  • 1年経過後はいつでも中途換金可能(直近2回分の利子相当額×0.79685が差し引かれる)

現在(2025年7月)の個人向け国債10年満期タイプの金利は約0.5%程度と決して高くありませんが、元本が保証されている安心感は大きなメリットです。

高配当株投資

月々の現金収入が欲しいという方には、高配当株への直接投資という選択肢もあります。

高配当株投資の例 日本の高配当株(配当利回り3~5%程度)に分散投資することで、年4回の配当収入を得ることができます。ただし、個別株投資にはそれなりのリスクがあるため、十分な勉強と分散投資が必要です。

推奨ETF

  • 日経平均高配当株50指数ETF
  • TOPIX高配当40指数ETF

これらのETFなら、個別株選択の手間を省きながら、高配当株に分散投資できます。

毎月分配型から卒業するための具体的ステップ

ステップ1:現状の把握

まず、現在保有している毎月分配型投資信託の状況を正確に把握しましょう。

確認すべき項目

  • 購入時の基準価額と現在の基準価額
  • これまでに受け取った分配金の総額
  • 普通分配金と特別分配金の内訳
  • 年間の手数料負担額

簡単な損益計算方法 現在の評価額+受取分配金総額-投資元本=実質損益

例:投資元本1,000万円、現在の評価額600万円、受取分配金300万円の場合 600万円+300万円-1,000万円=-100万円(実質100万円の損失)

ステップ2:税務面の確認

毎月分配型投資信託を売却する際には、税務面での影響を考慮する必要があります。

売却時の税金

  • 利益が出ている場合:譲渡益に対して20.315%の税金
  • 損失が出ている場合:他の有価証券の利益と損益通算可能

損失が出ている場合は、むしろ税務上のメリットを活用できる可能性があります。

ステップ3:段階的な乗り換え戦略

一度にすべてを売却するのではなく、段階的に乗り換えることをお勧めします。

推奨スケジュール例(6ヶ月間)

  • 1ヶ月目:全体の20%を売却・乗り換え
  • 2ヶ月目:さらに20%を売却・乗り換え
  • 3~6ヶ月目:残りを段階的に乗り換え

この方法により、相場の変動リスクを分散できます。

ステップ4:新しい投資計画の策定

乗り換え先の投資商品を選定し、具体的な投資計画を立てましょう。

年代別推奨ポートフォリオ例

30代の場合

  • 株式系インデックスファンド:80%
  • 債券系ファンド:20%

40代の場合

  • 株式系インデックスファンド:70%
  • 債券系ファンド:30%

50代の場合

  • 株式系インデックスファンド:60%
  • 債券系ファンド:40%

60代以上の場合

  • 株式系インデックスファンド:40%
  • 債券系ファンド:50%
  • 現金・預金:10%

ステップ5:継続的なモニタリング

投資は「始めたら終わり」ではありません。定期的な見直しが重要です。

推奨モニタリング頻度

  • 月次:積立投資の実行確認
  • 四半期:ポートフォリオバランスの確認
  • 年次:投資方針の見直し

よくある質問と専門家としての回答

Q1:既に毎月分配型で大きな損失が出ています。どうすべきでしょうか?

A1:まず冷静に現状を把握し、感情的にならずに判断することが重要です

損失が出ていることに気づいた時の心境は、本当につらいものです。私も同じ経験をしているので、その気持ちはよく分かります。

まず大切なのは、「損切り」を恐れないことです。「いつか元本まで戻るだろう」と期待して保有し続けることで、さらに損失が拡大する可能性があります。

具体的な判断基準をお示しします:

売却を検討すべきケース

  • 基準価額が購入時の70%以下に下落している
  • 分配金の大部分が特別分配金(元本払戻金)になっている
  • 信託報酬が年率1.5%以上と高い
  • 運用会社や商品への信頼が揺らいでいる

保有継続を検討するケース

  • 分配金の多くが普通分配金(利益からの分配)
  • 基準価額の下落が一時的な市場変動によるもの
  • 今後の成長が期待できる投資対象(新興国の経済成長など)

Q2:毎月の現金収入が必要なのですが、代替手段はありますか?

A2:複数の方法を組み合わせることで、より効率的な現金収入を得ることができます

毎月の現金収入が必要という状況は、多くの方が抱える現実的な問題です。以下の方法をお勧めします:

高配当株ETFの活用 年4回の配当がある高配当株ETFに投資し、配当金を現金収入として活用する方法です。配当利回り3~4%程度が期待でき、毎月分配型よりも効率的です。

定期的な一部売却 成長性の高いインデックスファンドに投資し、必要に応じて一部を売却して現金化する方法です。売却タイミングを自分でコントロールできるメリットがあります。

階段式債券投資 満期の異なる債券を組み合わせて投資し、定期的に償還金を受け取る方法です。例えば、1年、2年、3年満期の債券を組み合わせることで、定期的な現金収入を作ることができます。

Q3:金融機関の営業担当者から強く勧められています。断り方を教えてください

A3:具体的で建設的な断り方をお教えします

金融機関の営業担当者からの勧誘を断るのは、確かに気が重いものです。私自身が元銀行員として、効果的な断り方をお教えします。

効果的な断り文句例

「ありがとうございます。でも、毎月分配型は複利効果を活用できないため、長期投資には適さないと判断しています。つみたてNISAでインデックスファンドの積立を継続するつもりです」

「分配金の大部分が特別分配金になる可能性があることを知っているので、分配金を出さないタイプの投資信託を選びたいと思います」

「手数料が高すぎると感じます。信託報酬0.2%以下の商品を希望しています」

営業担当者への質問例 以下の質問をすることで、営業担当者も無理な勧誘をしにくくなります:

  • 「この商品の過去5年間の分配金のうち、普通分配金と特別分配金の比率を教えてください」
  • 「同じカテゴリーのインデックスファンドと比較して、手数料控除後のリターンはどうですか?」
  • 「なぜこの商品が私に最適だと判断されたのか、具体的な理由を教えてください」

Q4:年齢が高いので、リスクの高い投資はできません。安全な運用方法はありますか?

A4:年齢に応じたリスク管理をしつつ、インフレ対策も考慮した運用をお勧めします

年齢が高い方の資産運用で最も重要なのは「元本の保全」です。しかし、同時にインフレリスクも考慮する必要があります。

推奨ポートフォリオ(65歳以上の場合)

安全資産(60%)

  • 個人向け国債(変動10年):30%
  • 定期預金・普通預金:20%
  • 高格付け社債:10%

成長資産(40%)

  • 国内株式インデックスファンド:20%
  • 先進国株式インデックスファンド:15%
  • REIT(不動産投資信託):5%

このポートフォリオなら、大きな損失を避けながら、インフレにも対応できます。

段階的取り崩し戦略 退職後の生活費については、以下の順番で取り崩すことをお勧めします:

  1. 普通預金・定期預金
  2. 債券(個人向け国債など)
  3. 株式系ファンド(市場が好調な時に限定)

Q5:投資信託の選び方がわからない初心者です。何から始めればよいでしょうか?

A5:初心者の方には「つみたてNISA」から始めることを強くお勧めします

投資初心者の方には、いきなり複雑な商品選択をするのではなく、まずは制度を理解し、基本的な商品から始めることが重要です。

初心者向けスタートガイド

第1段階:制度の理解(1ヶ月目)

  • つみたてNISAの仕組みを理解する
  • 証券会社の口座開設をする
  • 投資信託の基本的な仕組みを学ぶ

第2段階:少額投資開始(2~3ヶ月目)

  • 月5,000円から1万円程度の少額積立を開始
  • 全世界株式インデックスファンド1本に絞る
  • 市場の値動きに慣れる

第3段階:投資額の拡大(4~6ヶ月目)

  • 投資に慣れてきたら月額を2~3万円に増額
  • 必要に応じてポートフォリオの調整を検討

推奨初心者向け商品

  1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  2. 楽天・全世界株式インデックスファンド
  3. SBI・V・S&P500インデックスファンド

これらの商品は、金融庁が「つみたてNISA」対象商品として選定しており、低コストで分散投資ができます。

私の失敗から学んだ「本当に大切なこと」

金融リテラシーの重要性

10年前の私は、金融機関で働いていながら、実は投資について深く理解していませんでした。「毎月分配型は人気商品だから良い商品だろう」という思い込みで判断していたのです。

真の金融リテラシーとは

  • 商品の仕組みを正確に理解すること
  • 手数料やコストの影響を定量的に把握すること
  • 自分のリスク許容度を客観視すること
  • 長期的な視点で投資を考えること

販売者との適切な距離感

金融機関の営業担当者は、決して敵ではありません。しかし、彼らには「販売目標」があることも事実です。

私がお客様にお伝えしているのは: 「営業担当者の話は参考程度に聞き、最終的な判断は必ず自分で行うこと」

失敗を恐れすぎないこと

投資で失敗を完全に避けることは不可能です。重要なのは、「大きな失敗を避けること」と「失敗から学ぶこと」です。

私の200万円の損失は確かに痛手でしたが、この経験があったからこそ、今では多くの方に正しい投資アドバイスができるようになりました。

まとめ:あなたの大切な資産を守るために

この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。毎月分配型投資信託の問題点について、かなり詳しくお話しさせていただきました。

私がお伝えしたかったのは、決して「投資は危険だから避けるべき」ということではありません。正しい知識を持ち、適切な商品を選べば、投資は皆さんの将来の生活を豊かにしてくれる強力な味方になります。

この記事の要点

毎月分配型投資信託には以下の問題があります:

  • 分配金の多くが元本の取り崩し
  • 複利効果を放棄している
  • 高い手数料が利益を圧迫
  • 頻繁な税金負担
  • 基準価額の継続的下落リスク

より良い代替手段

  • つみたてNISAでのインデックス投資
  • iDeCoを活用した老後資金準備
  • 高配当株ETFによる配当収入
  • 個人向け国債による安全運用

何より大切なこと 投資は「手段」であって「目的」ではありません。皆さん一人ひとりが思い描く将来の生活を実現するための手段として、投資を活用していただきたいのです。

毎月分配型投資信託で損失を抱えている方も、決して諦める必要はありません。今からでも正しい投資方法に切り替えることで、長期的に見れば必ず良い結果につながるはずです。

もし、この記事を読んで不安や疑問を感じることがあれば、お近くのファイナンシャルプランナーや、信頼できる金融機関にご相談ください。その際は、この記事で学んだ知識を活かして、より良い選択をしていただければと思います。

皆さんの豊かな将来のために、この記事が少しでもお役に立てれば、これ以上の喜びはありません。

最後に:投資は「時間」が味方です

投資で最も重要な要素は「時間」です。早く始めれば始めるほど、複利効果の恩恵を受けることができます。

もし今、毎月分配型投資信託に投資されているなら、この記事を読んだ「今日」が、新しい投資人生のスタートの日になるかもしれません。

一歩ずつ、着実に、そして焦らずに。皆さんの投資人生が実り多いものになることを、心から願っています。

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