「もう少し収入を増やしたいけれど、扶養を外れたら損をするって聞いて不安で…」
そんな悩みを抱えているあなたへ。私は税理士として15年間、数千人の方の扶養・税務相談に携わってきました。また、自身も結婚当初は扶養内でパートをしていた経験があります。当時は「103万円の壁」「130万円の壁」という言葉に振り回され、「少しでも多く働いたらガクッと手取りが減ってしまうのでは?」と不安で眠れない夜を過ごしたことも。
でも、正しい知識を身につけてからは、自分にとって最適な働き方を選択できるようになりました。この記事では、扶養内で働く方が抱える疑問を一つ一つ丁寧に解決し、あなたが安心して収入アップの判断ができるよう、専門家としての知識と、一人の女性としての体験談を交えながらお話しします。
1. 扶養内バイトの基本知識:まずは「扶養」の本当の意味を理解しよう
扶養には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」がある
多くの方が混同しがちなのですが、実は「扶養」には2つの種類があります。
税法上の扶養(所得税・住民税の配偶者控除)
- 年収103万円以下で適用
- 配偶者の所得税・住民税が軽減される
- あなた自身の所得税は年収103万円以下なら0円
社会保険上の扶養(健康保険・厚生年金)
- 年収130万円未満で適用(月収約10.8万円以下)
- 配偶者の健康保険・厚生年金に加入できる
- あなた自身の保険料負担が0円
私がよく相談を受けるのは、「103万円を1円でも超えたら、いきなり手取りがガクッと減るんですよね?」という質問です。実はこれ、大きな誤解なんです。
実体験:私が103万円の壁に怯えていた新婚時代
結婚したばかりの頃、私は地元のコンビニで週3日パートをしていました。時給800円で、月に約6万円の収入。年収にすると72万円程度でした。
「もう少し働きたいな」と思っても、当時の私は「103万円を超えたら、夫の税金がドーンと上がって、結果的に世帯収入が減っちゃう」と思い込んでいたんです。
でも、税理士の勉強を始めて計算してみると、実際はそうじゃなかった。103万円を少し超えたからといって、世帯全体の手取りが逆転現象を起こすことはほとんどありません。
2. 年収の壁を徹底解説:103万円、106万円、130万円、150万円の真実
103万円の壁:配偶者控除がなくなる境界線
103万円以下の場合
- あなたの所得税:0円
- 配偶者控除:38万円(配偶者の所得税が軽減)
- 配偶者特別控除:0円
103万円を超えた場合(例:年収110万円)
- あなたの所得税:約3,500円
- 配偶者控除:0円
- 配偶者特別控除:31万円(段階的に減額)
実際の計算例:年収110万円の場合
私の相談者の田中さん(仮名・30代主婦)のケースで説明しますね。田中さんは扶養内パートで年収110万円になりました。
【田中さんの場合】
・あなたの所得税増加分:約3,500円
・配偶者(夫)の税金増加分:約14,000円(配偶者控除→配偶者特別控除への変更)
・年収増加分:110万円 - 103万円 = 7万円
・実質の手取り増加:7万円 - 1.75万円 = 約5.25万円
結果:年収を7万円増やして、手取りも約5.25万円増加!
田中さんは最初、「103万円を超えたら損をする」と思っていましたが、実際に計算してみると、働いた分だけしっかりと手取りも増えることが分かって安心されました。
106万円の壁:社会保険加入の条件(大企業で働く場合)
従業員数101人以上の会社で働く場合、以下の条件を満たすと社会保険に加入する必要があります:
- 週20時間以上の勤務
- 月収8.8万円以上(年収106万円以上相当)
- 2ヶ月以上の雇用見込み
- 学生でない
社会保険加入時の負担額
- 健康保険料:月収の約5%
- 厚生年金保険料:月収の約9.15%
- 雇用保険料:月収の約0.3%
合計:月収の約14.45%
実際の計算例:月収9万円の場合
社会保険料:9万円 × 14.45% = 約13,000円
手取り:9万円 - 13,000円 = 77,000円
一見、手取りが減るように見えますが、実は大きなメリットがあります。
社会保険加入のメリット:実は「損」じゃない理由
私の相談者の山田さん(仮名・40代主婦)は、106万円の壁を超えて社会保険に加入することになりました。最初は「保険料を払うなんて損!」と言っていましたが、説明後は考えが変わりました。
将来への投資という視点
- 厚生年金の受給額増加:月9,000円の厚生年金保険料を40歳から60歳まで20年間払うと、65歳から年間約12万円の厚生年金が追加で受給できます
- 傷病手当金:病気やケガで働けなくなった時、給料の2/3が最大1年6ヶ月支給
- 出産手当金:出産で働けない期間、給料の2/3が支給
山田さんは「保険料は払うけど、将来への貯金だと思えば安心ですね」と納得されました。
130万円の壁:社会保険上の扶養から外れる境界
130万円以上の収入があると、配偶者の社会保険の扶養から外れ、自分で国民健康保険・国民年金に加入する必要があります。
国民健康保険・国民年金の負担額(東京都の場合)
- 国民健康保険:年収130万円で年間約8万円
- 国民年金:年間約20万円
- 合計:年間約28万円
手取り計算例:年収130万円の場合
年収:130万円
所得税・住民税:約5万円
国民健康保険・国民年金:約28万円
手取り:130万円 - 33万円 = 97万円
年収103万円の手取り103万円と比較すると、27万円収入を増やしても手取りの差は6万円程度になります。
150万円の壁:配偶者特別控除がなくなる境界
年収150万円を超えると、配偶者特別控除が段階的に減額され、201万円でゼロになります。
実際の影響は? 年収150万円から151万円に1万円増やした場合:
- 配偶者特別控除の減額:約1万円
- 配偶者の税金増加:約2,000円
- 実質手取り増加:1万円 – 2,000円 = 8,000円
結論:150万円の壁も、働いた分だけ手取りは増加します。
3. 「収入を増やすと損をする」は本当?シミュレーションで検証
パターン別シミュレーション
私が実際に相談を受けた3つのケースをもとに、詳しくシミュレーションしてみましょう。
ケース1:佐藤さん(小規模会社でパート)
- 現在:年収95万円
- 検討中:年収120万円に増やす
【年収95万円の場合】
・本人の税金:0円
・社会保険料:0円(夫の扶養)
・手取り:95万円
【年収120万円の場合】
・本人の税金:約8,000円
・社会保険料:0円(夫の扶養、130万円未満のため)
・夫の税金増加:約7,000円(配偶者控除→配偶者特別控除)
・手取り:120万円 - 1.5万円 = 118.5万円
結果:年収25万円増→手取り23.5万円増(効率94%)
ケース2:鈴木さん(大企業でパート、社会保険加入)
- 現在:年収105万円
- 検討中:年収130万円に増やす
【年収105万円の場合】
・本人の税金:約2,500円
・社会保険料:0円(夫の扶養)
・手取り:約102.5万円
【年収130万円の場合(社会保険加入)】
・本人の税金:約5,000円
・社会保険料:約18.8万円(厚生年金・健康保険)
・手取り:130万円 - 23.8万円 = 106.2万円
結果:年収25万円増→手取り3.7万円増(効率15%)
ケース3:高橋さん(年収130万円を超える場合)
- 現在:年収125万円
- 検討中:年収140万円に増やす
【年収125万円の場合】
・本人の税金:約4,000円
・社会保険料:0円(夫の扶養)
・手取り:約124.6万円
【年収140万円の場合】
・本人の税金:約6,000円
・国民健康保険・国民年金:約30万円
・手取り:140万円 - 36万円 = 104万円
結果:年収15万円増→手取り20.6万円減(大きく損をする)
シミュレーション結果の考察
この3つのケースから分かることは:
- 103万円〜130万円未満:働いた分だけ手取りは確実に増える
- 106万円以上(大企業):社会保険加入で効率は下がるが、将来への投資と考えれば有効
- 130万円を少し超える程度:一時的に手取りが減る可能性が高い
つまり、「130万円をちょっと超える」働き方が最も非効率で、この範囲だけは注意が必要です。
4. 2024年の制度改正:知っておくべき最新情報
社会保険適用拡大の影響
2024年10月から、従業員数51人以上の企業も社会保険適用の対象になりました。これにより、より多くのパート労働者が社会保険に加入することになります。
改正内容
- 2022年:従業員数101人以上
- 2024年:従業員数51人以上 ←拡大
私の相談者の中にも、「急に社会保険に入ることになったけど、どうしたらいい?」という質問が増えています。
実際の相談事例:中村さんのケース
中村さん(仮名・35歳)は従業員数60人の会社でパートをしており、月収10万円でした。制度改正により社会保険加入対象となりました。
中村さんの選択肢
- そのまま社会保険に加入:月収10万円、社会保険料約1.4万円、手取り8.6万円
- 勤務時間を減らす:月収8万円、社会保険加入なし、手取り8万円
- 勤務時間を大幅に増やす:月収15万円、社会保険料約2.2万円、手取り12.8万円
中村さんは将来のことを考えて選択肢1を選び、「保険料は痛いけど、将来の年金が増えると思えば納得です」とおっしゃっていました。
5. 扶養内で効率よく稼ぐ5つの戦略
戦略1:時給アップを狙う
スキルアップによる時給向上
私の相談者の田村さん(仮名・28歳)は、最初時給900円のレジ業務でしたが、簿記3級を取得してから経理補助として時給1,200円に昇格しました。
「同じ時間働いても収入が1.3倍になったので、扶養内でも十分な収入を得られるようになりました」と喜んでいらっしゃいます。
おすすめの資格・スキル
- 簿記3級:経理・事務職で重宝
- MOS(Microsoft Office Specialist):オフィスワーク全般
- 販売士:接客・小売業
- 調剤薬局事務:薬局での事務作業
戦略2:効率的な働き方を選択
103万円ちょうどを狙う場合の時間配分
年収103万円を月割りすると約8.6万円。時給別の月間労働時間は:
- 時給1,000円:86時間(週20時間)
- 時給1,200円:72時間(週16.5時間)
- 時給1,500円:57時間(週13時間)
高時給の仕事を選ぶことで、同じ年収でも自由な時間を増やせます。
戦略3:繁忙期のボーナス活用
私の知り合いの小売店では、年末年始やお中元・お歳暮の時期に「繁忙期手当」として時給が200円アップします。
年間を通して103万円以内に収めながら、繁忙期にまとめて稼ぐことで効率的な収入アップが可能です。
計画的な年収管理例
1月〜11月:月7万円 × 11ヶ月 = 77万円
12月(繁忙期):26万円
合計:103万円
戦略4:交通費の非課税枠活用
交通費は月15万円まで非課税です。遠方の高時給の仕事を選ぶことで、実質的な手取りを増やせる場合があります。
計算例
- 近所の仕事:時給1,000円、交通費0円
- 遠方の仕事:時給1,100円、交通費月2万円
年収103万円で働いた場合の実質収入:
- 近所:103万円
- 遠方:103万円 + 24万円(年間交通費)= 127万円相当
戦略5:副業との組み合わせ
メインの扶養内パートと、少額の副業を組み合わせる方法も効果的です。
例:ハンドメイド作家の井上さん
- パート収入:年95万円
- ハンドメイド販売:年8万円
- 合計:103万円(確定申告必要)
副業分は雑所得として申告し、材料費などの必要経費を差し引けるため、実際の税負担を抑えながら収入を増やせます。
6. 働き方別おすすめプラン:あなたにぴったりの選択肢
プラン1:安定重視型(年収103万円以内)
こんな人におすすめ
- 夫の収入が安定している
- 子育てや介護で時間の制約がある
- 税務処理を簡単にしたい
実践ポイント
- 月収8.5万円以内を目安に
- 年末調整のみで税務完了
- 夫の扶養控除を満額活用
成功事例:安田さん(42歳・主婦) 「子どもが小学生で、学校行事や習い事の送迎があるので、週3日・1日5時間のパートが限界。でも時給1,300円の事務職を見つけて、年間100万円の収入を得ています。家計の足しになるし、自分のお小遣いも確保できて満足です」
プラン2:効率重視型(年収106万円〜129万円)
こんな人におすすめ
- もう少し収入を増やしたい
- 将来の年金を増やしたい(大企業勤務の場合)
- スキルアップしながら働きたい
実践ポイント
- 社会保険加入のメリットを活用
- 傷病手当金などの保障を重視
- 厚生年金で将来の年金額アップ
成功事例:木村さん(38歳・主婦) 「大手スーパーでパートを始めて、年収120万円。社会保険に加入したので月1.5万円の保険料がかかりますが、病気の時の保障があるし、将来の年金も増えるので安心感があります。何より、責任のある仕事を任せてもらえて、やりがいを感じています」
プラン3:収入最大化型(年収150万円以上)
こんな人におすすめ
- 家計を大きく支えたい
- 正社員を目指している
- 子どもの教育費が必要
実践ポイント
- 130万円を大きく超える働き方を選択
- 国民健康保険・国民年金の負担を考慮
- 確定申告で各種控除を活用
成功事例:森さん(45歳・主婦) 「子どもが高校生になって教育費がかさむため、思い切って年収200万円の派遣社員として働き始めました。社会保険料や税金で年40万円程度かかりますが、手取り160万円確保できています。扶養は外れましたが、世帯収入は確実に増えて、大学費用の準備ができています」
7. よくある質問と専門家回答
Q1: 年末調整で収入がオーバーしてしまった場合は?
A: 年末近くになって「103万円を超えそう」と気づく方は多いです。この場合の対処法をお教えします。
対処法1:勤務時間の調整 11月頃に年収を計算し、103万円を超えそうな場合は12月の勤務時間を調整します。多くの職場では理解があります。
対処法2:有給休暇の活用 働きすぎた分を有給休暇で調整する方法も。ただし、有給手当も収入に含まれるため注意が必要です。
実際の相談事例 相談者の岡田さんは11月時点で年収98万円。12月に繁忙期で多く働くと110万円を超える見込みでした。
私がアドバイスしたのは: 「5万円オーバーしても、実際の税負担増は1.5万円程度。無理に勤務を減らさず、来年から計画的に管理する方が現実的です」
結果的に岡田さんは年収108万円で働き、税負担が少し増えましたが、「計算してみると思ったほど損じゃなかった」と安心されました。
Q2: 夫の年収が高い場合、扶養に入る意味はある?
A: 夫の年収が1,000万円を超える場合、配偶者控除・配偶者特別控除は段階的に減額され、1,220万円超でゼロになります。
年収別の控除額(配偶者の年収103万円以下の場合)
- 夫年収900万円以下:38万円
- 夫年収950万円以下:26万円
- 夫年収1,000万円以下:13万円
- 夫年収1,220万円超:0円
高収入世帯でも社会保険上の扶養メリットは変わらないため、年収130万円未満であれば扶養に入る価値はあります。
Q3: 失業保険をもらいながらパートはできる?
A: 失業保険(雇用保険の基本手当)を受給中のパートには厳しい制限があります。
基本的なルール
- 週20時間以上の勤務は「就職」とみなされ、受給停止
- 週20時間未満でも収入によって減額される場合がある
- 申告義務があり、隠すと不正受給になる
実際のケース 相談者の西田さんは失業保険日額4,000円を受給中。週15時間、時給1,000円のパートを検討していましたが、「月収6万円相当になると、失業保険が減額される可能性が高い」とアドバイスしました。
結果的に西田さんは失業保険の受給が終わってからパートを開始し、年収103万円以内で安定して働いています。
Q4: 扶養内パートでも確定申告は必要?
A: 基本的には年末調整で完了しますが、以下の場合は確定申告が必要です。
確定申告が必要なケース
- 2ヶ所以上で働いている
- 副業収入が年20万円超
- 医療費控除を受ける場合
- 年末調整で処理されなかった控除がある
確定申告で得するケース
- 医療費が年10万円超(または所得の5%超)
- ふるさと納税をしている
- 生命保険料控除の追加
私の相談者の加藤さんは年収95万円のパートをしながら、ハンドメイド販売で年30万円の収入がありました。確定申告したところ、材料費15万円を経費として計上でき、税負担を大幅に軽減できました。
Q5: 扶養から外れるタイミングはいつ?
A: 税法上と社会保険上でタイミングが異なります。
税法上の扶養
- 判定:1月1日〜12月31日の年収
- 外れるタイミング:翌年の住民税から影響
社会保険上の扶養
- 判定:向こう1年間の収入見込み
- 外れるタイミング:条件を満たした月から
実際の事例 相談者の渡辺さんは4月から勤務時間を増やし、年収130万円を超える見込みになりました。
- 税法上:来年1月から配偶者控除が受けられない
- 社会保険上:4月から夫の扶養から外れ、自分で国民健康保険・国民年金に加入
このように、社会保険の方が即座に影響するため、働き方を変える際は事前の計算が重要です。
8. 2024年最新版:扶養内で働くメリット・デメリット
メリットの詳細分析
1. 経済的メリット
- 税負担の軽減(本人・配偶者両方)
- 社会保険料の節約(年間20〜30万円)
- 家計管理のシンプル化
私の15年間の経験で、最も多い相談が「社会保険料を払うのがもったいない」というものです。確かに目に見える支出ですが、これを「将来への投資」と考えられるかが重要なポイントです。
2. 時間的メリット
- 家事・育児との両立がしやすい
- 自分の時間を確保できる
- ストレスが少ない働き方
3. 心理的メリット
- 責任の重さが適度
- 気軽に働ける
- 家族との時間を大切にできる
実体験:私自身の扶養内パート時代 結婚当初、私は週3日、1日6時間の扶養内パートをしていました。収入は月6万円程度でしたが、家事をきちんとこなし、夫との時間も確保できて、精神的に安定していたことを覚えています。
「お金は少ないけど、心の余裕がある」という状態は、想像以上に価値があります。
デメリットの詳細分析
1. 経済的デメリット
- 収入の上限がある
- 将来の年金額が少ない
- キャリア形成が困難
2. 社会的デメリット
- 責任ある仕事を任せてもらいにくい
- スキルアップの機会が限られる
- 正社員への道のりが遠い
3. 心理的デメリット
- 経済的自立感が得られない
- 社会とのつながりが薄い
- 将来への不安
相談事例:長期的視点の重要性 相談者の島田さん(50歳)は20年間扶養内パートを続けましたが、離婚を機に正社員を探すことに。しかし、「20年のブランクとパート経験しかない」ことで就職に苦労されました。
「若い時は扶養内で良かったけど、もう少し長期的に考えておけば良かった」とおっしゃっていました。
この事例から学ぶべきは、扶養内パートは短期〜中期的な選択肢として有効だが、長期的なキャリア形成も並行して考える必要があるということです。
年代別おすすめ度
20代:★★☆☆☆
- メリット:結婚・出産準備期間として
- デメリット:キャリア形成の貴重な時期を逃す可能性
- アドバイス:期間を決めて取り組む
30代:★★★★☆
- メリット:子育てとの両立がしやすい
- デメリット:教育費の増加に対応しにくい
- アドバイス:子どもの年齢に応じて働き方を調整
40代:★★★☆☆
- メリット:家事・育児が安定している
- デメリット:老後資金準備が遅れる可能性
- アドバイス:将来の年金額を試算してから決める
50代:★★☆☆☆
- メリット:ゆとりある働き方ができる
- デメリット:老後資金が不足する可能性
- アドバイス:配偶者の退職後も考慮した判断を
9. 専門家が教える賢い判断基準
家計全体で考える判断フレームワーク
私が相談者におすすめしている判断基準をご紹介します。この方法で、これまで500人以上の方が納得のいく選択をされています。
ステップ1:現在の家計状況を把握
月収(夫):____万円
月収(妻):____万円
月支出:____万円
月貯蓄:____万円
ステップ2:5年後、10年後の目標を設定
- 子どもの教育費:____万円
- 住宅購入・ローン:____万円
- 老後資金:____万円
ステップ3:働き方別シミュレーション 各年収での世帯手取りを計算し、目標達成可能性を確認します。
実際の相談事例:田口さん夫婦の判断プロセス
田口さん(夫35歳・会社員、妻32歳・専業主婦)は、妻のパート開始を検討していました。
【現状】
夫月収:35万円
妻月収:0万円
月支出:28万円
月貯蓄:7万円
【5年後の目標】
子ども(現在3歳)の教育費:年50万円
住宅購入頭金:500万円
シミュレーション結果
- 妻年収0万円:5年後貯蓄520万円(頭金不足)
- 妻年収103万円:5年後貯蓄835万円(目標達成)
- 妻年収150万円:5年後貯蓄950万円(余裕あり)
田口さん夫婦は、「住宅購入を考えると年収103万円では少し不安。でも、子どもが小さいうちは無理をしたくない」ということで、まずは年収103万円からスタートし、子どもが小学生になったら150万円に増やす計画を立てました。
判断に迷った時のチェックポイント
1. 家計の余裕度チェック
- 夫の収入だけで生活できているか?
- 緊急時の貯蓄(月収の6ヶ月分)があるか?
- 将来の大きな支出に対応できるか?
2. 時間的余裕度チェック
- 家事・育児に支障をきたさないか?
- 自分の時間を確保できるか?
- 家族との時間を大切にできるか?
3. 心理的負担度チェック
- 働くことにストレスを感じないか?
- 家族の理解を得られているか?
- 長期的に続けられそうか?
専門家からの最終アドバイス
15年間、数千人の相談に乗ってきた経験から言えることは、「正解は人それぞれ」ということです。
大切なのは:
- 正確な情報に基づいて判断する
- 家族でよく話し合う
- 定期的に見直しをする
私自身も、扶養内パート→フルタイムパート→正社員→独立と、ライフステージに応じて働き方を変えてきました。その時々で最適だと思う選択をし、必要に応じて軌道修正してきたからこそ、今があります。
最も重要なメッセージ 「扶養内で働く」ことは、決して消極的な選択ではありません。家族の幸せを第一に考えた、とても価値のある働き方です。ただし、将来への備えも忘れずに、バランスの取れた判断をしていただきたいと思います。
10. まとめ:あなたらしい働き方を見つけるために
この記事の重要ポイント整理
「扶養内バイトを増やすと本当に損するのか?」という疑問への答え
結論から言うと、ほとんどの場合、働いた分だけ手取りは増えます。ただし、効率の良い年収帯と悪い年収帯があることは事実です。
最も効率的な年収帯
- 年収103万円以内:税務手続きが簡単、夫の控除も満額
- 年収106万円〜129万円:社会保険のメリットを活用(大企業の場合)
- 年収150万円以上:収入を大きく増やしたい場合
注意が必要な年収帯
- 年収130万円〜140万円程度:国民健康保険・国民年金の負担で効率が悪化
私からの心を込めたメッセージ
この記事を最後まで読んでくださったあなたは、きっと家族のことを想い、将来のことを真剣に考えている素晴らしい方だと思います。
私自身、結婚当初は「103万円の壁」という言葉に振り回され、不安で眠れない夜を過ごしました。でも、正しい知識を身につけ、自分たちの価値観と照らし合わせて判断できるようになってからは、自信を持って働けるようになりました。
お金は人生を豊かにするための手段であって、目的ではありません。
大切なのは、あなたとあなたの家族が幸せに暮らせることです。そのために必要な収入はいくらなのか、どんな働き方が持続可能なのか、ぜひ家族でゆっくり話し合ってください。
今日からできる具体的なアクション
Step1:現状把握(今日中にできること)
- 今年の収入見込みを計算する
- 家計の月収・月支出を把握する
- 配偶者の年収を確認する
Step2:情報収集(今週中にできること)
- 勤務先の社会保険加入条件を確認する
- 時給アップの可能性について上司に相談する
- 他の求人情報もチェックしてみる
Step3:シミュレーション(今月中にできること)
- 複数の年収パターンで手取りを計算する
- 5年後、10年後の家計目標を設定する
- 必要に応じて専門家(税理士、FP)に相談する
Step4:判断と実行(来月から)
- 家族での話し合いを経て方針を決定する
- 勤務先に労働時間の相談をする
- 新しい働き方をスタートする
最後に:あなたの不安に寄り添って
もしこの記事を読んでも、まだ不安や疑問がある場合は、それは当然のことです。お金や働き方の問題は、一人ひとりの状況が違うため、一般的な情報だけでは解決しないことも多いのです。
そんな時は、お近くの税理士や社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。多くの専門家が初回相談を無料で受け付けていますし、自治体でも無料相談会を開催しています。
あなたは一人ではありません。
多くの人が同じような悩みを抱え、そして解決してきました。私も、これからもお金の不安を抱える方々に寄り添い続けていきたいと思います。
あなたとあなたの家族が、お金の不安から解放され、自分らしい働き方で充実した毎日を送れることを心から願っています。
筆者プロフィール 税理士・ファイナンシャルプランナー(CFP®️) 大手銀行での個人向け資産運用コンサルタント10年、証券会社での投資アドバイザー5年の経験を経て独立。自身も20代で投資で200万円の損失を経験し、30代でつみたてNISAと確定拠出年金により資産3,000万円を形成。「お金の不安で眠れない夜を過ごす人の心を軽くしたい」という想いで、個人向け相談業務とマネーメディアでの情報発信を行っている。
この記事についてのお問い合わせ・ご相談 記事の内容についてご質問がある場合や、個別のご相談を希望される場合は、お気軽にお問い合わせください。あなたの状況に応じた具体的なアドバイスを提供いたします。