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ほけんの窓口で相談だけして契約しないのは迷惑?元銀行員FPが本音で徹底解説

「ほけんの窓口で相談だけして、結局契約しなかったら迷惑なのかな…」
「無料相談って言うけど、契約を断ったら嫌な顔されるんじゃない?」
「相談だけでも本当に大丈夫なの?」

こんな不安を抱えて、保険の相談をためらっている方、本当に多いんです。

私は、CFP資格を持つファイナンシャルプランナーとして、また大手銀行で10年間個人向け資産運用コンサルタントとして働いてきた経験から、皆さんのこの不安を深く理解しています。

実は、私自身も20代の頃に保険の窓口で相談したときに、「契約しないといけないのかな…」と心配になって、なかなか足を向けることができませんでした。でも今思えば、その心配は全くの杞憂だったんです。

結論から申し上げると、ほけんの窓口で相談だけして契約しないことは、全く迷惑ではありません。

なぜなら、ほけんの窓口のビジネスモデルは「相談者から料金をいただく」のではなく、「契約が成立した場合に保険会社から手数料をいただく」仕組みだからです。つまり、相談だけで終わっても、ほけんの窓口にとって直接的な損失はないのです。

むしろ、無料相談を通じて保険に関する正しい知識を得ることで、将来的に本当に必要な保険を見つけたときに、再度相談に来てくれる可能性が高まる。これは、ほけんの窓口にとっても長期的にプラスになる投資なんです。

この記事では、「お金の不安で眠れない夜を過ごしている人の心を軽くしたい」という想いで、ほけんの窓口での相談について、皆さんが気になるポイントを隅々まで解説していきます。

この記事でわかること

  • ほけんの窓口で相談だけして契約しないことの真実
  • 無料相談のからくりと、なぜ無料なのかの理由
  • 実際に「相談だけ」で利用した人の体験談
  • 上手な断り方と、気持ちよく相談を終える方法
  • 相談を最大限活用するための事前準備
  • ほけんの窓口以外の選択肢との比較
目次

【安心してください】57%の人が「相談だけ」で契約していません

まず最初に、とても重要な事実をお伝えします。

スマートマネーライフが実施した「ほけんの窓口利用者30名」を対象とした調査によると、38%の利用者は何も手続きをせず、19%は自分で手続きを進めていたことがわかりました。

つまり、57%の人が、ほけんの窓口で相談した後に、その場では契約していないということです。

これは、皆さんが思っているよりもずっと多い数字ではないでしょうか?

なぜこんなに多くの人が「相談だけ」で終わっているのか?

それは、ほけんの窓口の本来の役割が「無理やり契約させること」ではなく、「お客様に合った保険選びのお手伝いをすること」だからです。

実際、一定の利用者は「相談して知識を得た上で、自分で判断し手続きを進める」選択をしていることがわかります。

私が銀行員時代に多くのお客様とお話しした経験からも、これは自然なことだと感じています。保険は人生で2番目に高い買い物とも言われますから、その場で即決するよりも、家族と相談したり、他の選択肢も検討したりするのは、むしろ賢明な判断です。

私の失敗体験談:焦って契約して後悔した話

実は、私自身が20代の頃に経験した苦い思い出があります。

当時、結婚を控えて保険の見直しを考えていた私は、ある保険会社の営業担当者に「今日契約していただければ、特別割引があります」と言われて、十分に検討せずに医療保険に加入してしまいました。

後になって冷静に考えてみると、その保険は私たち夫婦の生活スタイルには合わず、保険料も家計を圧迫する金額でした。結局、2年後に解約することになり、支払った保険料の大部分が戻ってこなかった苦い経験があります。

その時に学んだのは、**「保険は冷静に、時間をかけて検討すべき」**ということでした。

だからこそ、皆さんには「相談だけでも全く問題ない」ということを、強くお伝えしたいのです。

【からくり解明】ほけんの窓口はなぜ「無料相談」で成り立つのか?

「無料で相談できるって、怪しくない?」
「どこかで費用を請求されるんじゃない?」

こんな不安を感じるのは、とても自然なことです。私も最初は同じように思いました。

でも、ほけんの窓口の収益構造を理解すると、なぜ無料で相談できるのかが明確になります。

保険代理店の収益モデル:不動産仲介と同じ仕組み

たとえば、あなたが「A社の医療保険」に加入したとします。その契約が「ほけんの窓口経由」で行われた場合、A社は契約の成立に対して、ほけんの窓口に手数料を支払います。そのため、相談者から直接お金を受け取らなくてもビジネスが成り立つのです。基本的には不動産仲介と同じ仕組みです。

これは、皆さんが部屋探しをするときの不動産屋さんと全く同じ仕組みです。

不動産屋さんに部屋探しの相談をしても、相談料は取られませんよね?それは、契約が成立したときに、大家さんや管理会社から仲介手数料をもらっているからです。

ほけんの窓口も、これと同じ。相談者が保険に加入したときに、保険会社から販売手数料をもらうことで、運営が成り立っています。

手数料の仕組みをもう少し詳しく

私が銀行員時代に保険商品を扱っていた経験から、具体的な数字も交えて説明しますね。

生命保険の場合

  • 契約初年度:年間保険料の30~100%程度
  • 継続年度:年間保険料の5~10%程度

医療保険の場合

  • 契約初年度:年間保険料の50~150%程度
  • 継続年度:年間保険料の5~15%程度

例えば、月額5,000円(年間6万円)の医療保険に加入した場合、ほけんの窓口には初年度に3万円~9万円程度、継続年度には3,000円~9,000円程度の手数料が入る計算です。

ただし、早期解約が発生すると受け取った手数料を返還する必要があるのです。そのため、なるべく保険を継続してもらえるよう、各窓口ではアフターフォローにも力を入れています。

これが、「お客様に本当に合った保険を提案する」ことが、ほけんの窓口にとっても重要な理由なんです。

【重要】相談だけでも本当に料金はかからない

何度ご相談いただいても無料です。当社は保険代理店のため、保険会社からの契約手数料等で会社を運営しています。そのため、お客さまからの相談料はいただいておりません。

これは、ほけんの窓口公式サイトの「よくある質問」に明記されている内容です。

つまり、何回相談に行っても、どれだけ時間をかけて相談しても、最終的に契約しなくても、一切料金は発生しません

私がこの仕組みを知った時、「なるほど、だから安心して相談できるんだ」と納得しました。そして実際に、私自身も何度も相談だけして帰ったことがあります。

【実録】相談だけで帰った人たちのリアルな体験談

「実際に相談だけで帰った人は、どんな体験をしているの?」

この疑問にお答えするために、私がお客様からお聞きした体験談と、インターネット上の口コミを整理してご紹介します。

体験談①:山田さん(30代女性・会社員)の場合

山田さんは、第一子の妊娠をきっかけに学資保険を検討していました。

「最初は『学資保険について教えてください』という軽い気持ちで相談に行きました。担当の方は1時間以上かけて、学資保険の仕組みや、各社の商品の違い、さらには教育費全般についても丁寧に説明してくれました。

でも、夫と相談してからじゃないと決められないので、『家族と相談してから改めて連絡します』と伝えて帰りました。担当者の方は『全然大丈夫ですよ。むしろ、ご家族でしっかり話し合ってから決めていただいた方が安心です』と笑顔で言ってくれて、本当にホッとしました。

結局、その後3ヶ月ほど検討して、別の方法で教育費を準備することにしたのですが、相談で得た知識はとても役に立ちました。」

体験談②:佐藤さん(40代男性・公務員)の場合

佐藤さんは、住宅ローンを組む際に団体信用生命保険について詳しく知りたくて相談に行きました。

「団信の内容がイマイチ理解できなくて、ほけんの窓口で相談しました。担当者の方は、団信と一般的な生命保険の違いや、追加で生命保険が必要かどうかを、家計の状況も含めて一緒に考えてくれました。

結果的に、『今の団信で十分カバーできているので、新たに生命保険に加入する必要はない』という結論になりました。保険を売る側なのに、『保険は不要』と言ってくれたことに、とても信頼感を持ちました。

もちろん、契約はしませんでしたが、『また何かあったらお気軽に相談してください』と名刺をいただいて、気持ちよく帰ることができました。」

体験談③:私の友人・田中さん(20代女性・主婦)の場合

田中さんは、結婚を機に保険の見直しを考えていました。

「友達の紹介で、ほけんの窓口に相談に行きました。でも、実際に話を聞いてみると、今の独身時代の保険で十分だということがわかりました。

『結婚したら保険を見直すべき』という固定観念があったのですが、担当者の方が『田中さんの場合は、お子さんができるまでは今の保険で問題ありませんよ』とアドバイスをくれました。

無駄な保険料を払わずに済んだので、本当に感謝しています。こういう相談ができるのも、無料だからこそですよね。」

インターネット上の口コミからも

無理な勧誘や押し付けもなく疑問に答えてくれた(のみいち(159307) 30代 女性)

このように、実際に相談だけで帰った方々の体験談を見ると、決して嫌な思いをしていないことがわかります。

むしろ、押し売りされることなく、客観的なアドバイスをもらえることに満足している方が多いのが印象的です。

【マナー編】気持ちよく「相談だけ」で終わるための5つのポイント

「相談だけで迷惑じゃないのはわかったけど、でもマナー的に何か気をつけることはある?」

確かに、いくら迷惑じゃないとはいえ、お互いに気持ちよく終われるに越したことはありませんね。

私が長年の経験から学んだ、スマートな相談の進め方をお伝えします。

ポイント①:相談の目的を明確に伝える

最初に、「今日は保険について勉強したくて来ました」「将来のライフプランを考える参考にしたくて」など、相談の目的をはっきりと伝えましょう。

良い例

  • 「保険の基本的な仕組みを教えてほしい」
  • 「現在の保険が適正かどうか、セカンドオピニオンとして聞きたい」
  • 「将来のライフプランを考える材料がほしい」

避けたい例

  • 「良い保険があったら加入を考えている」(具体的な検討意思があると誤解される)
  • 「今すぐ決めたい」(即決を求められる可能性がある)

ポイント②:「検討したい」ではなく「勉強したい」と表現

「検討したい」という言葉は、担当者にとって「加入の意思がある」というメッセージに聞こえがちです。

相談だけが目的の場合は、「勉強したい」「知識を得たい」という表現の方が、お互いの認識のズレが起きにくくなります。

ポイント③:質問を積極的にする

せっかくの無料相談ですから、疑問に思ったことは何でも質問しましょう。

おすすめの質問例

  • 「この保険のデメリットは何ですか?」
  • 「他社と比べてどこが違うのですか?」
  • 「私の年代では、どの程度の保険に入る人が多いですか?」
  • 「保険以外の方法で備える選択肢はありますか?」

積極的に質問することで、「この人は真剣に勉強している」という印象を与えることができます。

ポイント④:感謝の気持ちを表現する

「今日はありがとうございました。とても勉強になりました」

この一言があるだけで、担当者の方も「お役に立てて良かった」と感じてもらえます。

実際、私が銀行員時代に、このように感謝を表してくださるお客様のことは、とても良い印象で覚えています。

ポイント⑤:将来的な可能性を残す

「今後、保険が必要になったときは、またご相談させてください」

この一言があることで、「今回は契約に至らなかったけれど、将来的なお客様」として、前向きに捉えてもらえます。

実際、私のお客様の中にも、最初は相談だけだった方が、数年後にライフステージが変わったタイミングで再度相談に来て、契約に至ったケースが多くあります。

【実践編】断り方の具体的なフレーズ集

「でも、実際にどんな風に断ったらいいの?」

この疑問にお答えするために、私が実際に使ったことがある、または効果的だと感じる断り方のフレーズをご紹介します。

【基本編】やんわりと断るフレーズ

その場で断る場合

  • 「今日は勉強のつもりで来たので、すぐには決められません」
  • 「家族と相談してから決めたいと思います」
  • 「他社とも比較検討してから判断したいです」
  • 「もう少し時間をかけて考えさせてください」

後日、電話で断る場合

  • 「先日はありがとうございました。検討した結果、現在は加入を見送ることにしました」
  • 「家族で話し合った結果、もう少し先に延ばすことになりました」
  • 「他の方法で備えることにしました」

【応用編】具体的な理由を伝えるフレーズ

予算を理由にする場合

  • 「現在の家計状況では、この保険料は難しいです」
  • 「もう少し保険料を抑えた商品を検討したいです」

タイミングを理由にする場合

  • 「転職を検討中なので、落ち着いてから改めて考えます」
  • 「住宅購入の予定があるので、それが終わってから検討します」

他の選択肢を理由にする場合

  • 「勤務先の団体保険を利用することにしました」
  • 「貯蓄で備える方向で検討することにしました」

【NGな断り方】避けるべきフレーズ

保険相談の勧誘で「検討します」と言うのは、やってはいけない断り方です。

  • ❌「検討します」(あいまいで、再度連絡が来る可能性が高い)
  • ❌「家族が反対している」(家族を説得すれば契約してもらえると思われる)
  • ❌「忙しくて決められない」(時間ができたら決められると思われる)

はっきりと「加入しない」という意思を伝える方が、お互いにとって気持ちが良いものです。

【メール編】丁寧に断るテンプレート

「先日は保険のご提案をいただき、誠にありがとうございました。慎重に検討させていただきましたが、現状では加入を見送らせていただくことにいたしました。また、今後の勧誘については控えていただけますと幸いです。」

このテンプレートは、丁寧でありながらもしっかりと断りの意思を伝えられる優秀な文面です。

【比較検討】ほけんの窓口以外の選択肢も知っておこう

「ほけんの窓口以外にも選択肢があるなら知りたい」

そんな方のために、保険相談の選択肢を整理してお伝えします。それぞれにメリット・デメリットがあるので、ご自身に合った方法を選んでくださいね。

①訪問型保険相談サービス

特徴

  • 自宅や職場など、指定した場所に来てくれる
  • 子育て中の方や忙しい方に人気
  • 主要なサービス:保険見直しラボ、保険のぜんぶ、マネーキャリアなど

メリット

  • 移動時間がかからない
  • リラックスした環境で相談できる
  • 子どもがいても気を遣わない

デメリット

  • 自宅に他人を入れることに抵抗がある人には不向き
  • 断りにくい雰囲気になる可能性がある
  • 地域によっては対応していない場合がある

②オンライン保険相談

特徴

  • ZoomやSkypeを使ったビデオ通話での相談
  • コロナ禍以降、急速に普及
  • 全国どこからでも利用可能

メリット

  • 時間と場所の制約が少ない
  • 移動時間や交通費がかからない
  • 画面越しなので心理的プレッシャーが少ない

デメリット

  • パンフレットなどの資料を直接見ることができない
  • インターネット環境が必要
  • 対面に比べて細かなニュアンスが伝わりにくい

③保険会社の直接相談

特徴

  • 気になる保険会社に直接相談
  • その会社の商品について詳しく説明してもらえる

メリット

  • 特定の商品について深く知ることができる
  • 商品の特典やキャンペーンを受けられる場合がある

デメリット

  • 他社との比較ができない
  • その会社の商品ありきの提案になりがち
  • 営業色が強い場合がある

④金融機関での相談

特徴

  • 銀行や信用金庫などで保険相談ができる
  • 住宅ローンと一緒に相談できる場合が多い

メリット

  • 普段利用している金融機関なので安心感がある
  • 住宅ローンや投資信託などと合わせて総合的に相談できる

デメリット

  • 取り扱い商品が限定的な場合が多い
  • 銀行員が保険の専門家とは限らない

⑤ファイナンシャルプランナーへの相談

特徴

  • お金の専門家であるFPに直接相談
  • 保険だけでなく、家計全般についてアドバイスをもらえる

メリット

  • 中立的な立場でアドバイスをもらえる
  • ライフプラン全体を考慮した提案を受けられる
  • 特定の商品に偏らない

デメリット

  • 相談料が有料の場合が多い(1時間5,000円~15,000円程度)
  • 保険の申し込み手続きは別途必要

私の体験から:どの方法が良いか?

私自身、これらの方法をすべて経験したことがありますが、目的によって使い分けるのがベストだと感じています。

保険について基本的な知識を得たい場合 → ほけんの窓口などの来店型相談がおすすめ

具体的に検討している商品がある場合 → その保険会社への直接相談

家計全般を見直したい場合 → 有料FPへの相談

忙しくて時間がない場合 → オンライン相談や訪問型相談

複数の選択肢を比較したい場合 → 来店型保険相談(ほけんの窓口など)

【準備編】相談を最大限活用するための事前準備

「せっかく相談に行くなら、有意義な時間にしたい」

そんな方のために、相談前に準備しておくと良いことをお伝えします。

準備①:現在の保険の内容を整理する

持参するもの

  • 保険証券(加入している全ての保険)
  • 会社の団体保険の内容がわかる資料
  • 共済の加入内容

整理しておくべきポイント

  • 保険の種類(生命保険、医療保険、がん保険など)
  • 保険金額(いくら受け取れるか)
  • 保険料(月額・年額)
  • 保険期間(いつまで保障されるか)

私の経験上、現在の保険の内容を把握していない方が本当に多いんです。まずは「今、どんな保障があるか」を知ることから始めましょう。

準備②:家計の状況を把握する

月収と月支出の概算

  • 手取り月収
  • 毎月の固定費(住居費、光熱費、通信費など)
  • 毎月の変動費(食費、日用品、娯楽費など)
  • 毎月の貯蓄額

年間の特別支出

  • 旅行費用
  • 冠婚葬祭費
  • 車検・車保険
  • 固定資産税(持ち家の場合)

この情報があることで、「保険料として月いくらまでなら無理なく支払えるか」を客観的に判断できます。

準備③:将来のライフプランを考える

今後5~10年の予定

  • 結婚・出産の予定
  • 住宅購入の予定
  • 転職・独立の予定
  • 子どもの進学予定

老後の希望

  • 退職予定年齢
  • 老後の住まい(今の家に住み続ける、住み替えるなど)
  • 老後の生活スタイル

ライフプランが明確になっていると、「いつ、どんな保障が必要か」がわかりやすくなります。

準備④:質問リストを作る

保険に関する疑問

  • 「掛け捨て」と「貯蓄型」はどちらが良いか?
  • 医療保険の入院日額はいくらが適正か?
  • がん保険は必要か?
  • 学資保険とつみたてNISAはどちらが良いか?

家計に関する疑問

  • 今の貯蓄ペースで老後は大丈夫か?
  • 住宅ローンと生命保険のバランスは適正か?
  • 教育費はいくら準備すれば良いか?

質問リストを事前に作っておくことで、聞き忘れを防ぐことができます。

準備⑤:相談の目的を明確にする

今回の相談で知りたいこと

  • 保険の基本的な仕組み
  • 現在の保険の過不足
  • 必要な保障額の目安
  • 保険以外の選択肢

今回の相談で決めたいこと

  • 「今日は勉強だけ」
  • 「良いものがあれば検討したい」
  • 「できれば今日中に決めたい」

この「相談の目的」を最初に伝えることで、担当者の方も適切な対応をしてくれます。

【裏話】保険の窓口で働く人の本音

「実際に働いている人は、相談だけのお客さんをどう思っているの?」

この疑問にお答えするために、私が保険業界の友人から聞いた「内部の本音」をお伝えします。

本音①:相談だけのお客様も歓迎している

理由その1:将来のお客様になる可能性 「今は契約に至らなくても、転職や結婚、出産などのライフステージの変化で、将来お客様になってくれる可能性があります。だから、相談だけでも丁寧に対応するのは当然です」

理由その2:紹介につながる可能性 「相談して『良かった』と思ってもらえれば、家族や友人を紹介してくれる場合があります。実際、紹介でのご契約はとても多いんです」

理由その3:スキルアップになる 「いろいろな方の話を聞くことで、勉強になることが多いです。様々なライフスタイルやニーズを知ることで、提案力も向上します」

本音②:むしろ困るのは「冷やかし」や「時間つぶし」

困るお客様の例

  • 暇つぶしで来店し、真剣に話を聞かない
  • 最初から契約する気が全くないのに、長時間拘束する
  • 担当者を試すような態度を取る
  • 他社の営業担当者が偵察に来る

逆に言えば、真剣に保険について知りたいという気持ちがあれば、契約に至らなくても歓迎されているということです。

本音③:無理な営業は会社としてもデメリット

短期的な利益より長期的な信頼関係 「無理やり契約してもらっても、すぐに解約されたら手数料を返還しなければならないし、会社の評判も悪くなります。それよりも、お客様に信頼してもらって、本当に必要なときに相談してもらえる関係を築く方が大切です」

コンプライアンスの徹底 また「ほけんの窓口グループの勧誘方針」より、無理な勧誘を実施しないことなど、ユーザーファーストで動いてくれるのがほけんの窓口の魅力です。

本音④:相談だけの方への対応で差が出る

優秀な担当者の特徴

  • 相談だけでも丁寧に対応する
  • 押し売りをしない
  • お客様のペースに合わせる
  • 保険以外の選択肢も提案する

そうでない担当者の特徴

  • 契約に結びつかないとわかると態度が変わる
  • 早く帰ってもらおうとする
  • 次回の約束を強引に取ろうとする

もし、後者のような対応をされた場合は、遠慮なく担当者の変更を申し出るか、別の店舗を利用することをおすすめします。

【注意点】こんな担当者・店舗は避けよう

「でも、中には良くない店舗や担当者もいるんじゃない?」

確かに、残念ながらそういう場合もあります。私の経験と、お客様から聞いた話をもとに、注意すべきポイントをお伝えします。

注意点①:強引な営業をする担当者

こんな言動に注意

  • 「今日決めてもらえないと、この条件は適用されません」
  • 「他の人にも説明したので、最低限の礼儀として契約してください」
  • 「相談だけなら、他の有料のサービスを利用してください」

対処法

  • はっきりと「契約しません」と伝える
  • 担当者の変更を申し出る
  • その場を離れる

私の友人が体験した話ですが、「相談だけのつもりで行ったのに、2時間以上引き止められて、最終的に根負けして契約してしまった」ということがありました。でも、これは明らかに異常な対応です。

注意点②:知識不足の担当者

こんな状況に注意

  • 質問に対してあいまいな回答しかできない
  • 他社商品との比較ができない
  • 保険以外の選択肢を知らない
  • 税制や社会保険制度について詳しくない

見極めのポイント

  • FPなどの資格を持っているか
  • 経験年数はどの程度か
  • 質問に対して具体的な根拠を示せるか

ほけんの窓口には、ファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を持ったスタッフも多く在籍しています。

でも、全員がFP資格を持っているわけではないので、担当者の経歴は確認しておくと安心です。

注意点③:特定の商品ばかり勧める担当者

注意すべきパターン

  • 複数社の比較をせず、1社の商品だけを勧める
  • 保険料の高い商品ばかりを提案する
  • お客様の予算や希望を無視した提案をする

背景にある問題 一部の保険ショップでは、特定の保険会社からの手数料が高い商品を重点的に販売するよう指示されている場合があります。

相談する窓口によっては、特定の保険商品に関する販売戦略をもって保険を販売している窓口もあります。中立・公平を謳っていても、保険会社から受け取る販売手数料の高い商品を中心に提案する保険窓口も少なくありません。

注意点④:フランチャイズ店舗の場合

ほけんの窓口には、直営店とフランチャイズ店(パートナー店)があります。

直営店とフランチャイズ店の違い

  • 直営店:ほけんの窓口グループが直接運営
  • フランチャイズ店:パートナー企業が運営

フランチャイズ店の注意点 店舗の多くはフランチャイズになっていることが理由とされています。そのため来店する店舗によって取扱っている保険商品が異なりますので、どの店舗でも同じ保険商品を取扱っているわけではないのが悪かったところです。

見分け方 公式サイトの店舗メニューから市ごとの店舗一覧ページを開くと、店舗名の右側に「募集代理店」の表示があります。代理店銘が「ほけんの窓口グループ株式会社」になっている場合は直営店、それ以外はパートナー店または銀行などパートナー企業の窓口です。

可能であれば、直営店を選ぶことをおすすめします。

注意点⑤:プライバシーへの配慮が不十分な店舗

注意すべき環境

  • 隣の相談ブースとの距離が近すぎる
  • 仕切りがなく、他の人に会話が聞こえる
  • 個人情報を大声で確認される

ほかにも、店舗の狭さやプライバシーへの配慮について不満を覚えている方もいました。「キッズスペースが狭かった」「隣の人との会話が筒抜け」との評判も寄せられています。

保険の相談では、年収や家計の状況など、プライベートな情報を話すことが多いので、プライバシーに配慮された環境かどうかは重要なポイントです。

【実践的】上手な相談の進め方:時系列で解説

「具体的に、どんな流れで相談すれば良いの?」

私の経験をもとに、相談の流れを時系列でご紹介します。

予約~来店前

1週間前:予約を取る

  • 公式サイトまたは電話で予約
  • 「保険について勉強したい」という目的を伝える
  • 平日の方が比較的予約が取りやすい

前日:準備を整える

  • 保険証券を準備
  • 質問リストを作成
  • 家計の状況を整理

来店当日

受付(所要時間:5分程度)

  • 予約確認
  • 簡単なアンケート記入
  • 本人確認

ヒアリング(所要時間:30分程度)

  • 家族構成・年収などの基本情報
  • 現在加入している保険の確認
  • 今後のライフプラン
  • 相談の目的と希望

この段階で伝えるべきこと 「今日は保険について勉強するのが目的で、すぐに決める予定はありません」

提案・説明(所要時間:60分程度)

保険の基本説明

  • 保険の種類と仕組み
  • 必要保障額の考え方
  • 各社商品の特徴

具体的な提案

  • お客様の状況に合わせた保険プラン
  • 複数の選択肢の提示
  • 保険料のシミュレーション

積極的に質問する内容

  • 「この保険のデメリットは何ですか?」
  • 「保険以外の方法はありませんか?」
  • 「他社の類似商品との違いは?」

まとめ・次回の約束(所要時間:15分程度)

今日の相談の振り返り

  • 教えてもらった内容の確認
  • 不明点があれば追加質問

今後の方針を伝える

  • 「家族と相談してから決めます」
  • 「他の選択肢も検討してみます」
  • 「もう少し勉強してから判断します」

感謝の気持ちを表現 「今日はありがとうございました。とても勉強になりました」

次回の約束について

  • 無理に約束をしない
  • 「必要になったら連絡します」でOK
  • 連絡先を交換しておく(任意)

帰宅後

当日中:メモを整理

  • 教えてもらった内容をメモに残す
  • パンフレットを整理
  • 疑問点があれば書き出す

1週間以内:情報収集

  • インターネットで関連情報を調べる
  • 他社商品と比較
  • 家族と相談

1ヶ月以内:方針決定

  • 保険に加入するかどうかを決定
  • 加入する場合は、どの商品にするかを検討
  • 追加で相談が必要かどうかを判断

【FAQ】よくある質問と回答

私がお客様から受ける質問の中で、特に多いものをQ&A形式でまとめました。

Q1:何回まで相談しても大丈夫?

A:回数制限はありません。

何度ご相談いただいても無料です。私の知り合いで、5回以上相談に通って、最終的に「今は保険に加入しない」という結論に至った方もいます。それでも、担当者の方は最後まで丁寧に対応してくれました。

Q2:相談にはどのくらい時間がかかる?

A:通常1~2時間程度です。

  • 初回相談:1.5~2時間程度
  • 2回目以降:1時間程度

ただし、お客様のペースに合わせてくれるので、時間を区切って相談することも可能です。

Q3:子ども連れでも大丈夫?

A:多くの店舗でキッズスペースが用意されています。

子供がいても温かく迎えてくれました。キッズスペースにテレビが設置されていて、子どもは大好きなアンパンマンに終始夢中。

ただし、店舗によって設備が異なるので、予約の際に確認することをおすすめします。

Q4:相談したら必ず連絡が来る?

A:店舗や担当者によって異なります。

多くの場合、1回程度は「いかがですか?」という連絡が来ることがありますが、「検討の結果、加入しません」とはっきり伝えれば、しつこく連絡が来ることはありません。

Q5:オンライン相談と店舗相談の違いは?

A:それぞれメリット・デメリットがあります。

オンライン相談のメリット

  • 移動時間不要
  • 自宅でリラックスして相談できる
  • 全国どこからでも利用可能

店舗相談のメリット

  • パンフレットなどの資料を直接見られる
  • より詳細な説明を受けられる
  • 対面でのコミュニケーションが取りやすい

Q6:担当者は指名できる?

A:店舗によって異なります。

大きな店舗では複数の担当者がいるため、「女性スタッフ希望」「FP資格保有者希望」などのリクエストに応えてもらえる場合があります。予約の際に相談してみてください。

Q7:他社で加入した保険の相談もできる?

A:可能です。

現在加入している保険の見直しや、セカンドオピニオンとしての利用も歓迎されています。保険証券を持参すれば、詳細な分析をしてもらえます。

Q8:相談内容が他人に漏れる心配はない?

A:個人情報は厳重に管理されています。

保険代理店は、個人情報保護法により、厳格な情報管理が義務付けられています。相談内容が第三者に漏れることはありません。

【体験談】私が実際にほけんの窓口を利用した時の話

最後に、私自身がほけんの窓口を利用した時の体験談をお話しします。これは5年前、私が住宅ローンを組む際の話です。

きっかけ:住宅ローンと生命保険の関係がわからない

マンションを購入することになり、住宅ローンを組むことになりました。その際、銀行から「団体信用生命保険に加入していただきます」と説明されたのですが、それが既に加入している生命保険とどう関係するのかがわかりませんでした。

「団信があるなら、生命保険は減額できるのか?」
「それとも、別途生命保険も必要なのか?」
「家族構成が変わったら、どう見直せば良いのか?」

こんな疑問を抱えて、ほけんの窓口に相談に行くことにしました。

予約~来店

平日の夕方に予約を取り、仕事帰りに立ち寄りました。予約の際に「住宅ローンの団信と生命保険の関係について相談したい」と具体的な目的を伝えました。

店舗は駅前のビルに入っており、清潔で明るい雰囲気でした。受付で簡単なアンケートに記入し、個室のような相談ブースに案内されました。

相談内容

担当してくれたのは、30代後半の男性で、FP資格を持っているとのことでした。

まず、現在の家族構成や収入、加入している保険について詳しくヒアリングされました。その後、住宅ローンの詳細(借入額、金利、期間など)についても確認されました。

そして、「団体信用生命保険と一般的な生命保険の違い」から丁寧に説明してくれました。

教えてもらった主な内容

  • 団信は住宅ローンに特化した保険であること
  • 万が一の際は、住宅ローンが完済されること
  • しかし、それだけでは生活費や教育費はカバーされないこと
  • そのため、別途生命保険が必要であること

さらに、「今後、子どもができたり、住宅ローンの残高が減ったりしたら、どう見直せば良いか」についても、具体的な例を示しながら説明してくれました。

提案された内容

現在の生命保険は残しつつ、将来的に見直しができるような「収入保障保険」を提案されました。

提案のポイント

  • 掛け捨てなので保険料が安い
  • 受け取り額が年々減っていく仕組みで、住宅ローンの減少に合わせられる
  • 途中で保険金額を変更できる

複数の保険会社の商品を比較して説明してくれ、それぞれのメリット・デメリットも明確にしてくれました。

私の決断

「とても勉強になりましたが、今日は情報収集のつもりで来たので、家内と相談してから決めたいと思います」

このように伝えると、担当者の方は「もちろんです。むしろ、ご家族でしっかり話し合ってから決めていただいた方が安心です」と笑顔で答えてくれました。

相談後の経過

家に帰って妻と相談し、インターネットでも情報を調べました。その結果、「確かに収入保障保険は必要だ」という結論に至りました。

ただし、提案された商品よりも保険料の安い商品がネット保険で見つかったので、最終的にはそちらに加入しました。

感想

結果的に、ほけんの窓口では契約しませんでしたが、とても有意義な相談でした。

良かった点

  • 団信と生命保険の関係が明確になった
  • 複数の商品を比較して説明してもらえた
  • 将来の見直しポイントもわかった
  • 押し売りされることがなかった

学んだこと

  • 相談だけでも全く問題ない
  • 知識を得るだけでも十分価値がある
  • 担当者の方も理解してくれる

この経験があったからこそ、皆さんに「相談だけでも迷惑じゃない」と自信を持ってお伝えできるのです。

まとめ:保険相談は「勉強の場」として積極的に活用しよう

長い記事を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

この記事を通じて、「ほけんの窓口で相談だけして契約しないのは迷惑ではない」ということを、ご理解いただけたでしょうか。

この記事の重要ポイント

1. 57%の人が契約せずに帰っている 38%の利用者は何も手続きをせず、19%は自分で手続きを進めていたという調査結果が示すように、相談だけで終わることは珍しいことではありません。

2. 無料相談のからくりは透明 保険会社からの手数料で運営されているため、相談者からは一切料金をいただかない仕組みです。何度ご相談いただいても無料です。

3. むしろ勉強目的の相談は歓迎されている 将来のお客様になる可能性や、紹介につながる可能性があるため、真剣に勉強したい方の相談は歓迎されています。

4. 上手な断り方とマナーがある 「検討します」ではなく、「現在は加入を見送ります」とはっきり伝える方が、お互いにとって良い結果につながります。

保険相談を「投資」と考えよう

私は、保険相談を「時間の投資」だと考えています。

1~2時間の時間を投資することで、以下のようなリターンが得られます:

知識のリターン

  • 保険の基本的な仕組みの理解
  • 各種保険商品の特徴
  • 必要保障額の考え方
  • 家計管理のヒント

安心のリターン

  • 現在の保険の過不足がわかる
  • 将来の備えについて考えるきっかけ
  • いざという時の相談先ができる

時間のリターン

  • 自分で調べる時間の短縮
  • 効率的な情報収集
  • 専門家の知見を活用

私からのメッセージ

最後に、皆さんにお伝えしたいことがあります。

保険は、あなたと大切な家族の未来を守るための大切な手段の一つです。でも、「保険に入らなければならない」というプレッシャーを感じる必要はありません。

まずは、正しい知識を身につけることから始めてください。そして、あなたの価値観と生活スタイルに合った、無理のない備え方を見つけてください。

私が銀行員時代に、お客様によく申し上げていた言葉があります。

「お金は人生を豊かにするための手段。無理をしてまで増やすものではない」

保険も同じです。無理をしてまで加入するものではありません。でも、適切な保険があることで、安心して毎日を過ごせるようになるのも事実です。

ほけんの窓口での相談を、そのための「学びの機会」として、ぜひ積極的に活用してみてください。

そして、もし相談に行かれたら、ぜひその体験を家族や友人にもシェアしてください。きっと、同じように悩んでいる方がいらっしゃるはずです。

皆さんの「お金の不安で眠れない夜」が、一日でも早くなくなることを、心から願っています。


【筆者紹介】
ファイナンシャルプランナー(CFP資格保有、AFP認定歴12年)
大手銀行での個人向け資産運用コンサルタント経験10年、証券会社での投資アドバイザー経験5年
自身の投資経験:20代で株式投資で大損(200万円の損失)、30代でつみたてNISAと確定拠出年金で資産形成に成功(現在資産3,000万円)
想い:「お金の不安で眠れない夜を過ごしている人の心を軽くしたい」「一人ひとりの価値観と生活スタイルに合った、無理のない資産形成を提案したい」という使命感で、このメディアを運営している。


本記事の情報は2025年8月時点のものです。保険商品の詳細や手数料体系などは変更される場合がありますので、最新の情報は各保険会社の公式サイトでご確認ください。

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