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奨学金が入学前に振り込まれない?入学金の支払い困難時の救済策6選

日本の教育システムは多くの場合、学生とその家族に経済的な負担をかけることがあります。特に、私立大学の場合、高額な学費に加えて、入学時には多額の入学金が必要となることが一般的です。そのため、多くの学生が経済的支援を求めて奨学金を利用しています。実際、日本の大学生の約3分の1が奨学金を利用していると言われています。

しかし、このシステムには一つの大きな障害があります。それは、奨学金が入学後にしか受け取れないということです。これは、入学金の支払いに直面した学生にとって大きな問題となります。なぜなら、奨学金を利用しても、最初の大きな費用、つまり入学金をカバーすることができないからです。このため、多くの学生が、入学金を支払うことができずに大学進学を断念せざるを得ない状況に陥っています。

こうした状況を踏まえ、この記事では、日本の奨学金システムの概要を詳しく解説し、入学金の支払いに困っている学生やその家族が取ることができる対策について紹介します。お金の問題で大学入学を諦めることがないように、これらの情報を活用し、適切な準備をしていただければと思います。私たちは、教育が経済的な障壁によって制限されるべきではないと信じています。この情報が、進学を望むすべての学生にとって役立つことを願っています。

目次

奨学金を使って入学金を支払うことは可能か?

この部分では、日本の大学生が直面するある重要な問題に焦点を当てます。それは、多くの学生が頼りにしている奨学金が、実際には入学金の支払いに使えないという事実です。この制限の理由は、奨学金が提供されるのが入学後であるため、初期の費用、特に入学金の支払いに間に合わないからです。

それでは、入学金の支払いに困っている学生はどのような選択をすべきでしょうか? この問題の解決策としては、奨学金以外の財源を探す必要があります。それには、異なる種類のローンや金融機関からの支援を検討することが含まれます。

奨学金制度の基本

奨学金は、経済的な困難を抱える学生が学業を続けるための財政的な支援を提供するための制度です。ここでは、特に日本学生支援機構(JASSO)による奨学金に焦点を当てています。JASSOの奨学金は広く利用されており、日本の大学生の約3分の1がこれを利用していると報告されています。

JASSOの奨学金には、主に以下の3種類があります:

  1. 給付型奨学金:返済の必要がない奨学金。
  2. 無利息の貸与型奨学金:返済が必要だが、利息はかからない。
  3. 利息付きの貸与型奨学金:返済と利息の支払いが必要。

多くの学生は返済が必要な貸与型奨学金を利用していますが、返済不要の給付型奨学金もあります。どのタイプの奨学金が自分に適しているかを理解し、効果的に利用することが重要です。

返還不要な「給付型」奨学金

給付型奨学金は、その名の通り返済の義務がないタイプの奨学金です。以前は、経済的に困難な状況にある家庭の中でも成績優秀な学生がこの奨学金を受ける資格を持っていました。しかし、2020年4月からは、成績に関わらず、JASSOが設定する所得基準以下の世帯で学ぶ意欲がある学生にもこの奨学金が提供されるようになりました。所得基準は家族構成によって異なるため、JASSOの「進学資金シミュレータ」を用いて自身が対象かどうかを確認することが推奨されます。

給付型奨学金の受給資格を得ると、授業料や入学金の免除、または減額の恩恵を受けることができます。このような金銭面でのサポートは大きな助けとなるため、対象者は是非とも申し込むことをお勧めします。

 国公立私立
自宅生2万円3万円
自宅外生3万円4万円

無利息で借りられる「無利息の貸与型」奨学金

日本において、学生が利用できる奨学金には、無利息で借りられるものがあります。これは一般に「第一種奨学金」と呼ばれており、利息が発生しないため、学生にとっては非常に有利な条件です。ただし、この種の奨学金を受けるためには、比較的厳しい選考基準をクリアする必要があります。

通常、お金を借りる場合には利息が発生するのが一般的ですが、第一種奨学金の魅力はその無利息性にあります。そのため、この奨学金に申し込むことは、学生にとって大きな利益になり得ます。ただし、この奨学金を得るためには審査を通過する必要があるので、まずは積極的に申し込むことが推奨されます。

選考基準が比較的緩い「利息付きの貸与型」奨学金

一方で、利息が発生する奨学金、いわゆる「第二種奨学金」も存在します。第一種に比べて選考基準が緩和されているため、より多くの学生がこのタイプの奨学金を利用している可能性があります。

この奨学金の利率は非常に低く設定されており、令和2年時点で0.002%〜0.467%という範囲内にあります。これは、例えば日本政策金融公庫の教育ローンの1.7%と比較してもかなり低い金利であるため、学生にとっては負担が少なく、借りやすい条件と言えます。

奨学金の受給額は2万円から12万円の範囲内で、家計の状況に合わせて自由に選択できるのも大きな利点です。重要なのは、将来自分が返済できる範囲内で賢くお金を借りることです。

大学入学に必要な費用はどれくらい?

次に、大学の入学に際して必要となる費用について考察してみましょう。下記の表は、4,700人のアンケート対象者が回答した平均的な費用を示しています。ここで注目すべきは、大学によってこれらの費用は異なるため、具体的な金額は学校ごとに異なることを理解しておくことが大切です。これにより、学生やその家族は、進学に際しての経済的な計画をより現実的に立てることができるでしょう。

大学種別入学費用在学費用合計
文系私立大学86.6万円157.6万円244.2万円
理系私立大学84.5万円184.3万円268.8万円
国公立大学71.4万円107万円178.4万円

大学入学時には、多くの学生とその家族が比較的大きな金額を準備する必要があります。特に、入学金と前期授業料の支払いが必要であり、これはしばしば70万円以上に達することがあります。私立大学に関しては、入学金がさらに高くなる傾向があり、学校によっては100万円以上が必要になるケースも少なくありません。通常、合格通知を受け取ってから2週間以内に入学金を支払う必要があるため、事前の計画と準備が非常に重要となります。

入学金の支払いが難しい場合の対処法

前述のように、大学の合格通知を受け取った後、短期間のうちに入学金を準備し支払う必要があります。奨学金を利用しても、その支給は入学後になるため、入学金の直接的な支払いには利用できません。ここで、入学金の支払いに困っている学生に向けて、奨学金以外の資金調達方法を6つ紹介します。

  1. 国の教育ローン
  2. 民間の教育ローン
  3. 労働金庫の入学時必要資金融資
  4. 母子父子寡婦福祉資金貸付
  5. 生活福祉資金貸付
  6. 入学資金あっせん制度

これらの選択肢には、無利息のものから比較的高い金利を伴うものまで様々あります。入学金の支払いのためだけに必要な金額を借りることをおすすめします。

国の教育ローンについて

「国の教育ローン」は、日本政策金融公庫によって提供される公的な教育ローンです。このローンは無担保で利用可能であり、他の民間の教育ローンと比較して金利が低めに設定されていることがその特徴です。

借り入れ可能な金額は最大350万円までとなっていますが、奨学金を利用して授業料を賄う場合は、入学金に必要な金額だけを借りることが望ましいでしょう。これにより、将来の返済負担を最小限に抑えることが可能となります。

金額350万円まで
対象世帯年収の制限の条件をクリアしている学生
時期入学前から利用可能
利息1.76%(固定金利)
注意点奨学金と併用可能受験前から申し込み可能申し込みから20日程度で入金

民間教育ローンの活用方法

入学金の支払いに関して、民間企業による教育ローンも一つの選択肢です。これらのローンは、推薦入試などで早期に支払いが必要な学生に特に便利です。借り入れは比較的自由なタイミングで行うことが可能で、入学金の支払いに役立ちます。

ただし、民間の教育ローンを利用する際は、金利が企業によって異なる点に注意が必要です。契約内容によっては高い金利が適用され、返済額が大きくなる可能性があるため、慎重に選択することが重要です。また、入学時期に低金利キャンペーンを行っている場合もありますので、複数のサービスを比較し、最もお得な条件で借り入れができるようにしましょう。

金額企業によって異なる
対象企業の審査に通った人(審査内容は企業により異なります)
時期入学前から利用可能
利息固定金利か変動金利を選択(金利相場)2%〜5%程度
注意点奨学金と併用可能受験前から申し込み可能

労働金庫の入学時必要資金融資

労働金庫による入学時必要資金融資は、国の教育ローンを利用できなかった人向けのサービスです。この融資は金利が1.7%と比較的低く設定されており、最大で50万円までの借入が可能です。国の教育ローンの審査に通らなかった場合でも、この融資制度を活用することで、入学金の支払いのための資金を確保することができます。

金額50万円まで
対象① 日本学生支援機構の奨学金対象校に合格し進学する人
② 日本学生支援機構の奨学金振込口座を労働金庫に指定できる人
③ ご父母(または親権者)のご住所またはお勤め先が労働金庫の取扱地域内にある人

<以下は、日本学生支援機構の「令和3年度(大学等)(大学院)奨学生採用候補者決定通知」の「入学時特別増額貸与奨学金(有利子)」欄に「日本政策金融公庫の『国の教育ローン』の申込:必要」の記載がある人のみ> 
④ 入学時特別増額貸与奨学金の貸与条件(日本政策金融公庫の「国の教育ローン」の融資を受けられなかった世帯の学生であること)を、融資申込前に満たしている人
時期入学前から利用可能
利息1.70%(固定金利)
注意点入学時に進学先に支払う教育資金(入学金、授業料)にのみ使用可能受験前から申し込み可能

母子・父子・寡婦福祉資金貸付

「母子・父子・寡婦福祉資金貸付」は、一定の条件を満たす家庭向けの無利子融資制度です。この制度は、特に母子家庭や父子家庭に対して、就学に必要な資金を支援することを目的としています。申し込みは、お住まいの市区町村の福祉担当窓口で行うことができ、最大38万円まで無利子で借り入れが可能です。

金額①就学資金短大・専修学校(専門課程):月額9万円大学 :月額9.6万円
②就学支度資金国公立大学・短大等:38万円まで私立大学・短大等:59万円まで
対象母子家庭の母、父子家庭の父が扶養する児童父母のない児童、寡婦が扶養する子
時期卒業後6ヵ月以内
利息無利息
注意点奨学金と併用可能受験前から申し込み可能

生活福祉資金貸付

「生活福祉資金貸付」は、低所得世帯を対象とした就学支援制度です。この制度は、お住まいの市区町村の社会福祉協議会を通じて申し込むことができ、無利子で最大50万円まで借り入れることが可能です。ただし、他の教育ローンを利用している場合は対象外となることがあります。

金額① 教育支援費短大等:月額6万円まで大学:月額6.5万円以内
② 就学支度費 50万円以内※必要と認める場合は、上記上限額の1.5倍まで貸付可
対象低所得世帯:他から借り受けることが困難な世帯(市町村民税非課税程度)等
時期必要な時期に利用可能入学前から利用可能
利息無利息
注意点受験前から申し込み可能

入学資金あっせん制度

入学資金あっせん制度は、自治体が提供する入学資金の融資や金融機関からの借入支援を行う制度です。この制度では、自治体が利子や保証料を補助するため、借り入れ条件が有利になることが多いです。金額や条件は自治体によって異なりますが、例えば埼玉県三芳町では最大50万円、東京都葛飾区では10万円から160万円までの借入が可能です。

金額自治体によって異なる
対象自治体によって異なる
時期入学前から利用可能
利息自治体によって異なる(自治体が利子や保証料を補助)
注意点受験前から申し込み可能

まとめ:多様な資金調達方法の活用

大学入学に際しては、奨学金だけでなく、国の教育ローンや民間の教育ローンなど、様々な資金調達方法を検討することが重要です。奨学金は有用な制度ではありますが、その支給が入学後になるため、入学金の支払いには対応できません。特に私立大学では高額の入学金や授業料が必要になることが多いため、事前に国の教育ローンなどの利用を検討し、親御さんとも相談しながら準備を進めることが望ましいです。

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